出版社内容情報
沖縄県民の民意を無視し、建設が強行される米軍辺野古新基地。ジュゴンが泳ぐサンゴ礁の海を破壊する工事に国際的批判も強いが、日本政府は姿勢を変えない。だが、この工事は、そもそも技術的に可能なのか──。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
那由田 忠
16
翁長知事逝去後の最新本。『世界』に大浦湾がすごい軟弱地盤だとあり、詳しく知りたかった。大半は、埋め立てをめぐる細かい問題点を延々と書いて疲れる。知事承諾が必要な事項がたくさんあることは分かった。しかし、自然破壊の声高な非難は他の観光地で平然とやっていて納得できない。新基地と騒ぐけど港湾施設がつくのは当然と思ったので、意味不明な非難が多いと思う。しかし、地盤の軟弱さは深刻でこれで現行計画が技術的に終わったと思った。さらに縮小するか移設を諦めるしかないのだろうか。ホントに困ったもんだ。2018/11/28
matsu
7
辺野古の基地建設問題について手軽に分かりやすく学べる一冊。問題点をまとめると1)民主主義的でない、2)違法建設が横行していること、3)環境保全が未実施、4)現状では完成することが困難、5)辺野古を建設しても完全に移設はできない、6)沖縄への差別意識、があると思う。2019/05/20
大泉宗一郎
6
沖縄の辺野古基地ゲート前で行われている抗議運動のメンバーと責任者による著。軟弱地盤の発見により工期は10年、予算は3倍に膨れ上がる移設工事の手続きや工程の不備について詳述される。自分自身、これ以上沖縄に負担を押し付けることの是非を問うべきという立場だが、運動の方向には疑問を持っており、辺野古へ行ってデモ隊と警官隊の前でスピーチをする機会を得て、何を血迷ったか座り込み以外の方法が良いのではと言って場を白けさせたが、若者が興味を持ってくれること自体は良いことという著者の一言で場が収まり、とても感謝している。2024/04/07
moka
2
辺野古が唯一という考えかたに賛成・反対のすべてを押し込んで、実は沖縄県民の背中に背負わせてはいないか? 一生懸命に身体を張った反対行動をSNSやメディア報道、識者コメントなども読みましたが、どうもストンと心に入ってこない。 普天間の危険性除去に向き合う覚悟は、辺野古現場やセメント会社の搬出現場で県民同士がぶつかりあうのではなくて 代替機能として国内民間施設の滑走路使用を政権が逃げずに考えないと解決の光も見えないし、大多数の国民もそれを受け入れてくれないと困る話なんですよねー。😢 2018/12/21
たろーたん
1
翁長知事の埋め立て承認「取り消し」は、国と争って、県の敗訴となってしまう。そのため、翁長知事は埋め立て承認の「撤回」を行い、承認の判断に瑕疵があったと主張する。つまり、承認の時には知らなかった違法・違反行為が出てきたため、この「契約はなし!」としたのだ。そして、この違反が結構すごい。サンゴやジュゴンへの影響、活断層の上に大量の燃料や弾薬を置く問題もさることながら、私が一番驚いたのは、ボーリング調査の結果で分かったN値0の問題だ。マヨネーズのような軟弱地盤と言われているが、プリンとかヨーグルトのレベル。2024/09/20
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