出版社内容情報
小池都知事の誕生で大きな変化を迎えた築地市場の豊洲移転問題。盛土の不在やベンゼン汚染が発覚、合意形成なき移転決定や意思疎通を欠く都庁の宿痾が浮き彫りとなった。市場に働く人々の粘り強い闘いを通じて、食と歴史と文化の現場の再生を探る。
内容説明
小池百合子都政のもと大きな変化を迎えた築地市場の豊洲移転問題。盛土の不正が発覚、土壌汚染対策の不備も明らかになった。都議会の100条委員会では、合意形成なき移転決定の経緯や意思疎通を欠く都庁の宿痾が浮き彫りとなった。市場に働く人々や市民の粘り強い闘いを通じて、巨大自治体・東京都の公共事業のあり方を問い、食と歴史と文化の現場である築地市場再生を探る。
目次
第1章 臨海破綻のツケ回し
第2章 「無関心」という石原知事の重罪
第3章 盛土はなぜ消えたか
第4章 あきらめなかった人々
著者等紹介
永尾俊彦[ナガオトシヒコ]
1957年東京都生まれ。毎日新聞記者を経て、現在ルポライター。著書に『干潟の民主主義―三番瀬、吉野川、そして諫早』(現代書館、第7回平和・協同ジャーナリスト基金奨励賞受賞)、『ルポ 諫早の叫び―よみがえれ干渇ともやいの心』(岩波書店、第5回石橋湛山記念早稲田ジャーナリズム大賞奨励賞受賞)他(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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かおりん
13
ブックレット。盛り土で騒がれ、小池知事が豊洲に市場を移して築地再開発を発表。年表によると築地での再整備を決定したのは1986年。東京ガスの跡地の調査もろくにしてこなかったことも記されている。移転ありきで大勢が振り回されている。石原都知事の無関心もひどい。登庁は年120日程度、人任せ、市場に感心なし。主犯とされた人や処分された人の思いが無駄にならないことを願う。東京オリンピックや選挙で左右されずに、築地で再整備出来たらいいなぁと思った。2017/07/30
वाराणसी
1
築地移転・盛土云々の前に、権力を与えるから不正やら隠蔽やら天下りやら問題が起こるのがわかりきっているんだから、議員達に必要以上の権力を与えるのをやめたい。まずはそこからだな。と思った。豊洲に移転するからって、店をたたんでしまった人達の保証とかどうなってんだと怒りしかわかない。2017/08/30