出版社内容情報
私たちの健康を司る脳の働き、高齢期の二大脳障害・脳梗塞と認知症の原因と予防について、神経内科の第一人者がやさしく語る。
目次
1 脳について知ろう(脳はよく働く;睡眠は、「使用済み燃料」が溜まって起こる;長い高齢期を生きること―脳梗塞と認知症;脳ドックで何がわかるか;脳細胞はなぜ減るのか;脳の重さと知能;認知症かどうかはこう診断できる)
2 脳梗塞は予防できる(動脈硬化による脳梗塞;心臓に由来する脳梗塞;高血圧が原因の脳梗塞)
3 認知症(アルツハイマー型認知症)との付き合い方(アルツハイマー病の原因;高齢者の脳からわかったこと;「脳のゴミ」を消すと、どうなるか;その人その人の「脳のゴミの溜まり方」を知る)
4 脳の鍛え方、休め方(手や口を使って表現しましょう;脳は何のためにあるのか;動物との交流;音楽療法)
著者等紹介
岩田誠[イワタマコト]
1942年生まれ。東京女子医科大学神経内科主任教授、同大学医学部長を経て同大名誉教授。メディカルクリニック柿の木坂(総合内科・神経内科)院。専門は神経内科学、神経心理学。米国神経学会外国人フェロー。仏国立医学アカデミー外国人連絡会員。『見る脳・描く脳』(東京大学出版会)で毎日出版文化賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ベランダ
3
脳梗塞・認知症は高齢期の二大疾患。脳の神経細胞は3分で死ぬので血管が詰まったら、先の組織も死んじゃう。脳梗塞は、動脈硬化や心臓トラブル、高血圧などの原因を減らすことで予防。脳ドックは、焼け跡より火元を探せ!アメリカの修道女対象としたスノウデンの研究が興味深かった。アルツハイマーの原因はベータ・アミロイドという脳のゴミだが、若い人には量を測ってワクチンでリスクを減らす方が良いが、高齢になったらゴミを減らしても知的回復はなく、脳を鍛えたほうがいい。表現や手先を使う!最近単語が出ないことが多いので参考にします。2017/09/05
ユコリロ
1
とても読みやすく、無駄に怖がっていた気持ちを軽くしてくれ、なんだか歳をとるのも悪くないなと思えてきました。 『自己表現』が多い人は、脳的には認知症にかかっていても、それを発症させないというのが驚き。よくある高齢者の、仕事をしなくなって、誰とも話さない、趣味もない、自炊もしない…というのが問題なら、せめて本を読んで読者メーターに投稿しても知的活動になりそうだと思いました。2024/06/05
読人
1
脳梗塞と認知症の起こるメカニズムの説明と予防方法が分かりやすく説明されている。特に認知症ーアルツハイマーの予防に「表現すること」が有益であるというのは知っておくと良い内容だと思う。手と口を使うことを忘れずに。2017/06/27
Steppenwolf
1
G母親の介護をしていることから自分はどうどうしようと考えて読んだ。最近は脳の本を読んでなかったので多少知らなかった知識を増やすことが出来た。如何せん,講演録なので詳しい文献紹介などなかったのでエクセレントE評価に至らずといったところである。ただ一般の人にはお勧めである。2017/06/19
takucyan1103
0
最初に、脳というのはいったい何なのか、ということを考えますと、私たちが生活をしていくことのすべては、実際には脳が行なっているのです。2017/12/10