出版社内容情報
津々浦々の駅前や道路沿いに燦然とかがやき,一歩ふみいればアップテンポの音楽と賑やかな場内アナウンスが人を興奮に引き入れる.日本独特の娯楽であるパチンコは,景品の現金化というシステムを持つギャンブルでもある.競馬・競輪・競艇・オートレースに宝くじ,賭け事まみれの日本で,いまギャンブル依存症が増えている.
内容説明
津々浦々の駅前や道路沿いに燦然とかがやき、一歩ふみいればアップテンポの音楽と賑やかな場内アナウンスが人を興奮に引き入れる。日本独特の娯楽であるパチンコは、景品の現金化というシステムを持つギャンブルである。競馬・競輪・競艇・オートレース、宝くじにサッカーくじ…。賭け事まみれの日本で、いまギャンブル依存症が増えている。ギャンブル大国の姿を追う。
目次
第1章 東日本大震災とギャンブル
第2章 ギャンブル依存の罠
第3章 日本のギャンブル事情
第4章 カジノが日本にできる日
著者等紹介
古川美穂[フルカワミホ]
1965年、神奈川県生まれ。編集プロダクションから『週刊宝石』の専属編集者を経て、1994年よりフリーライターに。数年前から依存症問題について、女性誌などを中心にルポルタージュを発表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kanki
20
東日本大震災の被災地でアルコールとパチンコ大盛況。警察の天下り先だから賭博とされず違法じゃない。2023/05/08
壱萬参仟縁
16
依存症の一種。正式名称は「病的賭博」(3頁)と呼ぶのだそうだ。万引きも病的な人がいるようなので、なかなか社会的には難しい問題。全国に1万2千軒のパチンコ店(12頁)。ラジオCMやチラシも結構勢いがある。私はお金を節約するしかないので、図書館に向かうしかないが。依存症は脳の性質が関係し、1杯の酒や一服のタバコ、1度のパチンコで元通りになってしまうという(17頁)。覚醒の恐ろしさ。否認の病とも言われる(18頁)。ある意味私も依存される立場の仕事だから襟を正したい。元凶は警察の天下り(36頁)。宝島新書と同様。2013/11/10
きゅうり
6
もともと手で1玉1玉弾くほのぼのした遊びが、あっという間に札をスルスル飲み込む機械に変わっちゃった。(偶然による勝負なのかもわかったもんじゃない…)ギャンブル依存症は脳の病気。しかもお金をどうにか工面しようとしちゃうから家族は苦しみ表面化しにくい。資本主義って何してもいいの?そしてお金の集まるところには政治が関係してくる。カジノ誘致もどうなることやら。治安が悪くなるのは目に見えてる。2020/12/18
アセロラ
6
脳に依存の回路ができてしまうと、完治することはありません。しかし適切な治療により「回復」はできます。被災地とギャンブルの関係や、日本のギャンブル事情、さらに(2013年発行ですが)日本でのカジノについてなど、ギャンブルについてよくわかりました。岩波ブックレットのシリーズは、ピンポイントで知りたいことが載っていて、しかも厚みは薄く、便利です。2020/02/16
うどん
5
競馬は俺も好きなのであれだけど、ギャンブルには確かにそりゃ色々と問題はありますわな。だからってそういうのがまったくないクリーンな社会がいいとも思えないんで、その辺のさじ加減というかバランスみたいなもんが大事なような。そういう意味でこの国の現状はやはりろくなもんじゃないなと思います。特にパチンコ。ギャンブルと原発問題はどこか似ているとはうまいこという。2013/03/03