出版社内容情報
高校無償化問題をきっかけに朝鮮学校への関心が高まりつつある.しかし,あなたは朝鮮学校のことをどれくらい知っているのだろうか――.教科書や授業の内容,学生たちの日々の姿,日本社会との交流など,学校の様子を事実に即して紹介しながら,朝鮮学校の「いま」を伝える
内容説明
高校無償化適用問題をきっかけに、朝鮮学校への関心がこれまでになく高まりつつある。しかし、あなたは朝鮮学校のことをどれくらい知っているのだろうか。そこで行われているのは本当に「反日教育」なのだろうか。教科書や授業の内容、生徒たちの日々の姿、日本社会との交流などを事実に即して紹介しながら、リアルな朝鮮学校の姿を描く。
目次
1 事実を知ることの大切さ―学生の感想から考える
2 朝鮮学校で学ぶ生徒たち―日本の学校・地域社会との交流
3 なぜ日本に朝鮮学校があるのか―在日朝鮮人と朝鮮学校の由来
4 どのような教科書を使っているのか―反日教育でなく友好のための教育
5 朝鮮学校と日本社会―何をどうするべきか
著者等紹介
朴三石[パクサムソク]
朝鮮大学校教授。1954年岐阜県生まれ。朝鮮大学校政治経済学部卒、同学研究院(大学院)修了。法学博士。専攻は法社会学、在日外国人問題(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ドラマチックガス
12
朝鮮学校が無償化から外されたこと自体は、単純に国による差別だと思っている。ただ、朝鮮学校自体、調べてもよくわからないことがたくさんある。そんな一端を知りたくて買った本。さすがの岩波ブックレット、薄いけど中身は濃い。よくいわれる「拉致問題が教科書から消えた」ことの意味とか、しれてよかった。ただ、「朝鮮」という言葉が様々な意味をはらんで使われており(逆に言えば意味するところで使い分けられておらず)結局わからない部分も。ちなみにこの本は2012年。その後、朝鮮学校をめぐる状況は全く良くなっていない。2022/03/27
壱萬参仟縁
5
長野県にも朝鮮学校はある。竹島は独島問題。最近の諍い。中国残留孤児の問題もだが、戦争の犠牲者が彼らなのだ。多文化共生はNGOで学習したこともあるが、フィリピン人や中国人などとの共存も地域の実態としてある。高校無償への是非も教育の機会均等という意味で、人権としてどうとらえるべきか、考えさせられる。PM2.5が九州でも観測される昨今、汚染もだが、人財も国境を越えて交流している時代。領土問題もあるが、ヨン様ブームで淑女の方々はハングル文字を結構知っている人もいるようだ。評者は全く分からない。難しいが相互理解を。2013/02/23
がんぞ
4
民族が「自生的に独立に存在する」は謬見である。初等科に入る児童は「朝鮮語全然知らないこともある」というから家庭でも使用されていないのだろう、《朝鮮語覚えて何の得があるのか?》。中高校生ともなれば読書家は1日1冊は読書するだろう、朝鮮語にどんな古典、あるいは近現代作品があるか、どのような独自感性かを記述してくれないと評価しようがない。「『パッチギ!』のようにツッパリしたのは’80年代までのこと」というが、結局日本蔑視しか朝鮮の原点はなく、文化で日本に同化するのに抵抗し「帝京高校と喧嘩」でなく襲撃したのでは?2016/05/22
pch
3
<知る>とゆう事からはじめよう。<知らない>のにどうして批判ができるだろうか。 朝鮮学校のことをもっと多くの人に知ってもらえるきっかけになればいいと思う。 この本をもっと多くの人によんでもらいたい。2013/01/23
ミネチュ
2
私が知りたかった、朝鮮学校でどんな教育がされているのか?朝鮮学校と総連や北朝鮮の関係は?については何ら答えてくれません。 この重要な部分を一切書かずに、朝鮮学校(朝鮮高級学校)を無償化の対象としないのはおかしいというようなことを最後に書いていますが、肝心な部分を一切書かずにそんなこと言われてもねぇ・・・。おかしいのかどうかすら判断のしようがないです。2016/08/26