同時代ライブラリー 「貞観政要」の政治学

布目潮ふう

岩波書店（1997/12発売）

• サイズ B40判／ページ数 294p／高さ 16cm
• 商品コード 9784002603292
• NDC分類 222.048
• Cコード C0322

出版社内容情報

唐の第二代皇帝，太宗が治国安民の政策について臣下とかわした問答集『貞観政要』は，東アジアの為政者の必読書となった．その歴史的背景を解読し，現代の政治，企業経営，処世術にも通ずる実践的儒教哲学を掴みとる．書下し．

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[おせきはん]

唐の太宗による儒教的政治の実態が書かれた『貞観政要』のポイントが時代背景とともにまとめられています。倹約の大切さを理解していても時間の経過とともについ贅沢に向かってしまう太宗が臣下の諫言に耳を傾け、軌道修正を図る様子に、政治の健全な姿の一つを見たように感じました。

2017/10/18

[Ohe Hiroyuki]

本書は、唐の太宗が臣下と交わした「貞観政要」について適宜解題がなされている。▼対話は、過去の歴史や漢籍に照らしてどうか？という形式でなされており、歴史や漢籍の知識がないと対話の内容が分からないことがしばしばある。▼本書は、15のテーマに分けて、それぞれ関連する対話を引用しつつ、背景となる歴史や漢籍の知識について触れられており、初心者でも読みやすい内容となっている。▼本書は、元々「月刊総務」での連載記事が基となっていることもあり、どなたでも読みやすく「貞観政要」に触れられるのが特長である。

2022/07/13

[dexter4620]

横浜の古書店で偶然見つけて購入。ちょうどちくま学芸文庫の『貞観政要』を読む前で、その入門書として先に読了。倹約の項など、関心のある内容も見つけることができ本編を読むのが楽しみに。本書もしくは本編のどちらか好きな方を再読棚に入れる予定です。

2023/07/08

[塩梅]

山本七平『帝王学』の方が理解しやすい

2012/07/24

[dexter4620]

1年ぶり2度目の読了。序説は少し回りくどい説明が続くが、第1章以降は『貞観政要』の要点が解説され、分かりやすい。解説文に登場する人物や歴史背景への説明が少なく、読む人に中国史の素養が求められるという点でやや難解だが、もっと読まれても良い本だと思う。

2024/07/25