出版社内容情報
日本人の世界認識はどう展開し,どこへ行こうとしているのか.豊かな読書体験と柔軟な思考を駆使して,日本と日本人を論じる3人の自在かつ楽しい座談は,中江兆民の「三酔人経綸問答」を思わせる.地球の歩き方思想版.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鴨長石
0
「多様性」「国際化」「知性」など普段乱発される言葉の、上っ面ではなく本当の意味を思い知らされた。『日本人の世界地図』とは秀逸な書名で、普通「日本と世界」のようなテーマだと扱われないような地域まで網羅して議論している。何より巻末の「参考書目」が圧巻で、これを眺めているだけで日本の思想史を縦横無尽に駆け巡っているかのように思える。一つだけ気になったのは、対談中の(笑)の入るタイミングで、現代なら問題になるかもしれないような箇所でも笑っているのは、このような知の巨人たちでも時代性に縛られているということなのか。2020/09/30
-
- 和書
- 国風盆栽展 〈第85回〉