出版社内容情報
動物の身振り,表情に隠されている豊かな意味.ローレンツの考え方から最新の理論まで,豊富な実例にイラストを交えて紹介し,行動の発生と発達,機能,進化などを明快に説く.第一級の動物行動学者による魅惑的な読み物.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
またの名
7
退官ディスコという訳者の採った謎行動が一番気になる。古い本とはいえ動物行動学が経てきた発展や論争の歴史を追いながら解説するので、全部が賞味期限切れになった当時の最新情報みたいな内容じゃない。隔離されて育った犬が苦痛を回避する必要最低限の生命活動を放棄してしまうとかメスが子を産み育てる間にオスがあちこちで別の愛人とも子を作る方が数学的に効率が良いと示す研究、擬態オスがメスに成りすまし交尾中のカップルの間に自分の遺伝子を割り込ませ受精させる魚ブルーギル等なかなかエグい動物たちの生活を記述。教科書一歩手前の本。2019/09/10