出版社内容情報
最初の原爆の開発に従事した12人の科学者たちの体験から,人類にとっての悲劇的成功を支えた力,研究者を駒として動かした状況とその恐ろしさが浮かびあがる.広島,長崎,チェルノブイリを経た現代の必読書である.
内容説明
1945年7月16日、ニューメキシコの砂漠で成功した最初の原爆―。その開発に従事した12人の科学者たちの体験記録を集めた本書から、人類にとっての悲劇的成功を支えた力、研究者を駒として動かした状況とその恐ろしさが浮かびあがる。広島、長崎、チェルノブイリを経た現代の必読書である。
目次
すべてはわれわれの生きた時代のできごとである
サイクロトロン 地図のない国への道案内(1930年代のバークレー;1人の大学院生とアーネスト・ローレンス;巨大科学の生誕の地)
発見(核分裂の研究)
最初の連鎖反応(フェルミ 助手して;創造のときに居合わせて)
ロスアラモス(戦時下の研究所を組織して;ロスアラモスへの微用;おかしな年季奉公;臨時雇いの物理学者;戦列に加わった兵士たち)
アラモゴード(原爆実験のまとめ役として)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
棕櫚木庵
21
1/3) マンハッタン計画に参加した12人の科学者の回想.読んだのは随分前だが,<研究に勤しむ明るい青春群像>という印象が残っている.本書に登場する研究者の多くは当時20代~30代.1930年代には「核物理学はまだアマチュア・スポーツのようなもの」だったという回想があるが(p.30),若い研究者達がスポーツに興じるごとく研究に熱中する姿・・・.その点で理系人間には楽しく読めるのだが,しかし,ことは原爆開発である.そこで気になるのが,書かれた時期.戦後間もないころ,原爆の深刻さに気付く前なのだろうか.2021/08/09
和彦有住
0
電子化済み2020/06/06