新日本古典文学大系 〈26〉 堤中納言物語/とりかへばや物語 大槻修

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  • サイズ A5判/ページ数 430p/高さ 22X16cm
  • 商品コード 9784002400266
  • NDC分類 918
  • Cコード C0391

出版社内容情報

簡潔な描写とリズミカルな筆致が魅力の「堤中納言物語」は「あはれ」と「をかし」の交錯する短篇物語集.男女の主人公が,男君は女装,女君は男装して宮仕えする特異な趣向の「とりかへばや物語」.平安時代後期の物語2篇.

内容説明

毛虫を愛する姫君、美しい姫君ならぬ租母をさらってしまう失敗譚…。「あはれ」と「をかし」の交錯する短篇物語集「堤中納言物語」は簡潔な描写とリズミカルな筆致が魅力。異腹の兄妹が男君は女装、女君は男装して宮仕えする、特異な趣向の「とりかへばや物語」。そこには外なる男と内なる女の二面性に悩む男装の美貌の姫君の苦渋が描かれる。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

syaori

56
利発な女君と内気な男君の兄妹が、女君は男として、男君は女として社会(宮中)に出ていくところから始まる有名なお話。中心となるのは女君で、彼女が直面する結婚・出産とキャリアの問題は現代の女性でも共感するところがあるように思います。それだけに男女の入れ替わりが解決した後は、「はなばなとほこりかに」していた女君が大人しく当時の社会規範に収まってしまう感があり、少し寂しく感じました。ただ、やはり栄華を極める大団円はとても気分が良く、また随所で浮彫りになる男女の間の齟齬なども覚えのあるところが多く、大変楽しみました。2020/09/04

彩菜

17
とりかへばや、左大臣の2人の御子。女のような男君と男のような女君。男女とりかへ中将・尚侍となって出仕なさり、時を経てまた男女とりかへお暮らしなさる。どちらが女でどちらが男か。尚侍に焦がれた帝に宰相、中将の通った姫君たち、その腕に抱こうとしたのはどちらで、その腕に抱かれ思うのはどちらの面影だったか。幻は2つの限界、その両極の共鳴の間に顕れると申しますが、どなたも男君と女君、その間に幻を観たのではなかったでしょうか。男でもなく女でもない、ただ夢の如く美しい。物語を読む私共の前にもそれは顕れはしませんでしたか…2020/07/24

中将(予備役)

0
主に(今)「とりかへばや」が読みたくて読んだ。とりかへばやは物語の筋も表現も面白かったが、男性不信になった。入れ替わりは面白く女大将は頼もしい。竹取物語の偉大さを感じた。2018/04/10

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