出版社内容情報
吃音のあるマギーは、人とうまく話ができないことに苦しみ、傷ついていた。ふしぎな力に満ちあふれた太古の森で、マギーは捨てられたユキヒョウの子と運命的に出会い、心を通わせていく。けれど、森には破壊の危機が刻々とせまっていた。ユキヒョウと木々をなんとかして守りたい――マギーは声をあげる。挿絵はダイアナ・スディカ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
のんたろう
6
1960年代イギリスを舞台に、吃音のある12歳の少女マギーが、森で出会ったユキヒョウ、ランパスとの交流を通して成長する姿を描いた物語。吃音のために周囲とのコミュニケーションに悩み、自傷行為をするほど深く傷ついていたマギー。ランパスを守りたい一心で行動を起こし、ついには大勢の人たちの前で声をあげる。巻頭に書かれたジェーン・グドールの言葉が、読後に立ち返って読むと一層腑に落ちる。巻末に作者・訳者のことばとともに、吃音についての説明もあり。2026/03/11
You
4
今より障害への理解に乏しい60年代、吃音を持ちながらフツウノヒトたちの中で生きることの壮絶さを知った。言葉を発する、投げる、届ける、の間のあまりに高い壁に絶望した。しかしあくまでそこは主軸ではなく、ただ心から救いたいと願うユキヒョウへの、主人公の愛に満ちた視線が痛いほど愛おしく、かなり絶望的な展開の中、こちらも心から応援し、何とかなってほしいと願った。その大きな力となった、フツウの大人にはできない言動を見せてくれた祖父の温みにもカタルシスを覚える。そして…釧路の惨状を思わずにはいられなかった。2026/01/22
HISA
4
☆☆☆今よりもっと吃音に対しての理解がない時代に、偏見や冷たい視線にさらされて生きるのはとても大変だったと思う。父親にも理解してもらえないなんてかわいそう。動物や森に対する人間の身勝手なやり方にも胸が痛んだ。マギーが勇気を出して声をあげたのを見習わないといけない。2025/10/14
shoko.m
3
吃音を持つマギーは学校生活がうまくいかず、両親から離れて母方の祖父のところで一時的に暮らすこととなる。医師をしている祖父と自然に囲まれた場所で、うち捨てられたユキヒョウのランパスと出会い、マギーは自分を出せるようになってゆく。マギーの状況がアラン・ラヴィノヴィッツと重なるのは、著者が博士本人の話を聞いたからのよう。動物が大好きなマギーが、ランパスのために思わぬ力を発揮する場面をドキドキしながら読んだ。吃音のことや動物保護がテーマではあるけれど、家族関係の修復やマギーの成長など、ぐっとくるお話だった。2025/11/01
ポラオ
3
●いい話だった。過度に動物を擬人化しすぎてないのも自分好みだった。時代設定は60年代のイギリスで、この時代ならではの動物の扱いが当時はそうだったんだろうなと思いつつ、現代日本人からしたら耐えられないくらいの雑な扱いで、やはり世界は少しずつだけど良くなっていってると信じたいね。2025/05/31




