出版社内容情報
アナンシは、ずるがしこいけど憎めない。小さなクモだけど、自分よりはるかに強いトラやワニを手玉にとったり、イヌやネコをだましたり。カリブの島々で長く親しまれているアナンシのお話を、ジャマイカの語りの名手が再話し、マーシャ・ブラウンがのびのびとイラストを描いた昔話集。ドキドキハラハラと笑いがとまりません!
内容説明
アナンシは小さなクモ、ときどき人間。知恵をつかって、自分よりはるかに強いトラやワニを手玉にとったり、イヌやネコをだましたり。カリブの島々で語りつがれてきた楽しいお話。
著者等紹介
シャーロック,フィリップ・M.[シャーロック,フィリップM.]
1902‐2000。ジャマイカの教育者、歴史家、詩人。牧師の息子として生まれ、高校卒業後、ロンドン大学で学位を取得。学校の教師や校長を20年間務め、のちにジャマイカ研究所所長、西インド諸島大学副総長などを歴任。ジャマイカとカリブ諸国の教育、文化の発展に大いに貢献した。大英帝国勲章を2度受勲。西インド諸島の歴史や民話の著作も多く残した
ブラウン,マーシャ[ブラウン,マーシャ]
1918‐2015。アメリカの絵本作家。ニューヨーク公共図書館で児童書担当の司書を務め、退職後、創作に専念。コールデコット賞を3度受賞
小宮由[コミヤユウ]
1974‐。翻訳家。東京・阿佐ヶ谷で「このあの文庫」主宰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
☆よいこ
73
児童書。アナンシはクモになったり人間になったりするずるがしこいヤツ。動物たちをだましたりだまされたりするお話はとんちが利いていて面白い。▽アナンシとトラ/~と風/ア~と魔女/~とカメとハト/~とネコのキサンダー/~とムクドリモドキ/~とバナナ/~とリクガメ/~と三人の王女/~と魚の国/~とヤムイモ/~とカニ/~とワニのたまご/~とクモの巣▽「アナンシと五」は語りの定番だけど、他にもたくさんのアナンシの話があることを知った。2021/07/21
美紀ちゃん
60
アナンシのお話が大好きなので、 新着図書コーナーで見つけて、軽く興奮した。 「子どもに聞かせる世界の民話」 「おはなしのろうそく 」に載っているアナンシの話しか知らなかったので、 これは嬉しい。 悪いやつで、醜くて、ひどいやつだけど、世界の子供たちみんなに愛されているアナンシ! 楽しい。 「アナンシと魔女」七面鳥の禿頭を馬鹿にしてはいけない理由がわかる。 「アナンシとワニのたまご」え!アナンシ空も飛べる!驚いた。 カリブの島々で語り継がれてきた楽しいお話。後ろのヤムイモのイラストは怖可愛い。2021/07/14
Roko
29
ジャマイカの子どもたちはアナンシのお話を聞いて育つのだそうです。悪者といっても、そんなに大したことをするわけでもなく、上手くだましたつもりでも、最後はバレてしまったり、こんな人いるなぁって感じで笑わせてくれます。ずるいわりに間抜けなところが「ねずみ男」っぽいなぁって思いました。 貧しくても、不真面目でも、それなりに生きて行けているアナンシの人気が高いのは、やっぱり暖かい土地柄なのかしら。2022/12/21
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
20
アナンシは、物事がうまくいっている時は人間の姿をしていて、身に危険がふりかかると蜘蛛になって逃げだしていきます。西アフリカの村や森がふるさとのアナンシ、そこからカリブの島々にうつった人たちから、アナンシのおはなしも語りつがれました。『アナンシって…?』という解説と、14のおはなしが書かれています。『 アナンシとトラ / アナンシと風 / アナンシと魔女 / アナンシとカメとハト / アナンシとネコのキサンダー / アナンシとムクドリモドキ / アナンシとバナナ / アナンシとリクガメ →2021/08/06
mntmt
13
ジャマイカのむかしばなし。独創的でおもしろかった。2021/07/22