出版社内容情報
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内容説明
秘密のクラブ活動へようこそ。なりたい自分って?やりたいことって?新たな世界に向きあっていく少女たちの成長物語。
著者等紹介
長江優子[ナガエユウコ]
1971年東京都生まれ。武蔵野美術大学卒業。テレビの構成作家として主にNHK Eテレの子ども番組の制作に携わる。2006年『タイドプール』で講談社児童文学新人賞佳作を受賞し同作品で作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
☆よいこ
81
児童書。YA。中学受験のために塾通いをする珠子(たまこ)はいまいちヤル気が出ない。同じ塾に通う成績優秀な羽村ヒカル(はむらひかる)は、変わり者だった。ヒカルはハム、珠子はタマゴ、ふたりで砂像(サンドアート)を作るチーム[サンドイッチ]を結成し、生意気なヨーマと砂像作り対決をする。ハムはおばあちゃんの教えで、戦争は終わっていない!「将来アメリカの大統領になる」と言う。砂像作りを通して、タマゴは真剣に学ぶことを始める▽「(砂の)ひと粒ひと粒にこの星の誕生から今日までの記憶が宿ってるんだ」表紙地味だけど良本2022/01/10
tenori
66
図書館にて。表紙とタイトルだけ見て「これは旨そうなやつだ」と借りてきたら裏切られた。いや、良い意味で。読みやすいと思ったら課題図書でした。懐かしい響き。中学受験に向けての塾で知り合った女の子同士が夏休みに砂像(サンドアート)作りを通して内面的に成長していく過程を描いています。ネットでの検索やタブレットを使った記録配信は今風ながら、何かに夢中になる姿は童心に戻してくれます。時折盛り込まれる戦争に関する表現・思考に中途半端さを感じるものの、その辺の解釈を含めて子供達がどんな感想を持つのか興味が湧きます。2021/06/24
chiaki
54
2021年度、高学年夏の課題図書。冒頭から引き込まれました!ひとりひとりのキャラクターがとても魅力的。なんとなく中学受験を試みて塾をはしごする珠子は、成績優秀で砂像づくりに燃える羽村ヒカルに影響を受け、自身も砂像アートにのめり込みながら、友情、中学受験、将来に悩む姿が清々しい。戦争と平和、難民問題も画かれてる所が課題図書らしい。“見えているものだけで判断してはいけない”というヒカルの言葉が刺さりました!初読み作家さんでしたが、心の動きや周りの空気感を表す描写が絶妙。今後も追い掛けたい作家さんです。2021/05/08
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
24
第67回青少年読書感想文全国コンクール 高学年課題図書 夏休みも塾に通いますが成績に伸び悩む小6の珠子は、ヒカルと出会い、砂像(サンドアート)に取り組みます。仕上げてははかなく崩れる砂という素材ですが、渾身の集中力で夢中になっていきます。砂像彫刻家・保坂俊彦さんのHP http://www.t-hosaka.com/ をご覧になるとイメージがつきやすいと思います。2020/09/23
のり
22
2021年課題図書高学年。受験と砂像作り、友情、不安、希望…。経済的には恵まれてないヒカル、受験に確かな想いも無かった珠子。これ、小学生で感想書くの至難の業では??と思う。言い回しや、戦争に恐怖する心情も昭和の子みたいで、今の子にしっくりくふものかなぁ。珠子がヒカルを、ヒカルが珠子を理解しようと成長していくのは良かったが、なんせ、これ小学生には難しい気がしますー。2021/06/18