出版社内容情報
家族みんなが自信満々の生活を送っているなかで，ヒーローひとりは沈黙の世界に引きこもっている．ある日，木の上にいて目撃したことが，恐ろしいある事実を明らかにすることになる．マーヒーの問題作．
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
斑入り山吹
5
ブックオフで安かったので、著者買いした。手に入れたのはこんな絵の表紙じゃなくて、青いけど。１０年くらいまえのニュージーはこんな所なのか。登場人物のキャラが皆きっちり立っているところがさすが。話の途中でちらりと見せるから話の先は読めるけど、それでも突き付けられることは怖ろしい。話は解決したことになっているけれど、これですんなり行くとは思えない。山あり谷あり何とかするんだろうけれど。マーヒー只ものじゃない。2014/10/03
星落秋風五丈原
3
親は、子供をいつくしみ、育む、子供にとって世界で最も安全で頼りがいのある人々であると同時に、時にはその魂を滅ぼし、更には肉体までも滅ぼしかねない最も危険な人々にもなり得る。後者の悲劇的な例をクレデンス家の三代、教授と娘、娘とその子ジョリンダの物語に見る。2005/08/20
りうかん
2
最初はどういう話か全く分からなかったのだが、終盤になって一気に謎が解けた。児童文学で扱うには少し恐ろしい話ではないのかと思われる。ヒーローの家族と、クレデンスの家族、どの家庭でもそれなりに問題はあってしかるべしだと思うが、どうして片方の家族の結末はああなってしまったのだろうか。小学校高学年向。2017/08/26
みずけろ
2
現実と幻想が混じり合うような巧みな描写に引き込まれ、主人公ヒーローと一緒に気持ちが揺らめく感じを味わいながら、読み進められました。複雑で問題が山積みの家庭だけれども、ヒーローが唯一口をきく兄を始め、それぞれ個性があって魅力的。そして問題が山積みでも根本には愛があるのが、描写から伝わってきて微笑ましい。しかし、隣の館にうずまいていた謎はリアルに怖くて、きついです。 2013/06/20
アリス
2
結構怖い話でした。でも、引き込まれた。主人公が好きでした。以外なところで恋愛フラグがあった。
