出版社内容情報
行方不明の少年の死体が納屋で発見され,近所に住むユダヤ人家族に疑いの目が向けられる…….ドイツの田舎町を包みこんだ人々の狂気と,孤立しながらも友情を守り通そうとした少年たちの姿を描く.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
温
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ユダヤ人であることを理由に、濡れ衣を着せられ、追い詰められていくワルトホフ家の人々を通して、世間の噂や偏見がどれほど恐ろしいかがまざまざと伝わってきた。人々の悪意がつのるなか、しっかりと友情をつちかっていくジギとカールが唯一の希望となって、物語は救いのあるものになっているけれど、これは実際に起きた事件をもとに書かれたものであることを考えると、事件の背景にあるものに対して私はじっと黙り込んでしまう。2004/09/07
Yumikoit
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近所の子が、隣家の物置で殺された。ユダヤ人であるというだけで罪を着せられて、家族ともども排斥運動を受ける家庭。信じる神は違っても主人公の少年を精神的に支え続ける友達。2009/02/26