出版社内容情報
平和で裕福な家庭に突然あらわれたなぞの女性.元ヒッピーでラクダと暮らしている規格はずれの父親.意外な事件にまきこまれた思春期の少年たちの心理を絶妙にとらえた2作.〔解説・野上暁〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
もちもちかめ
21
また面白かった。12,3才の子どもを書かせたらもう右に出るものはないのです。そして私の精神年齢もそれくらいのため、まあ実践的な役に立つ物語な訳です。嘘っぽいところが全くないってことが、多少のふりはしてるってことなのよ。→実は血の繋がったお父さんじゃなかった。店番を頼んだ子に、あれ、全部1ドル単位のはずなのに、どうして25セント余るの?とズバッと聞いてしまう。→頭が良いことを見せびらかしてはダメと父にもその友人の有名歌手トリーナにも注意されてしまう。うん。役に立つ話だなあ。2018/07/08
art_mr
3
大学時代からの再読。なぞの娘キャロラインは面白かったが、800番への旅は訳が酷すぎる。元々のストーリーの面白さが滲み出ているのに訳が適当すぎる。原文で読むか、文庫を手に入れないとダメだな。2016/06/13
小鳥遊小鳥
2
子供の頃に少年文庫で『なぞの娘キャロライン』を読んだことがあるのだけど、ストーリーがイマイチ掴めなかったので今更再読。今度はきちんとわかりました。この人の書く話は子供にはちょっと難しいというか、むしろ大人向けかも。もう1篇の『800番への旅』はなんだか訳文が酷かったです。「どういう意味だ」と突っ込みたくなるところが多々……2015/07/25
utaki
2
キャロラインの方が好きかな。 いい話ですよ。 良い詐欺師って好きだなぁ。 800番はまぁ普通にいい話? ボーの成長とかみれる。 ただ、ちょいちょい文章がわかりにくかったのは翻訳なのかなぁ・・・? この人の翻訳ぼろくそ言われてるし。 暗喩とか読み取るの苦手なのはあるんですが。 2014/06/07
星落秋風五丈原
2
今回私が感じ入ったのは、キャロラインの行為でした。損得感情抜きで、人のために、本当にそこまでできる人がいるんだ、ということに、たとえフィクションとはいえ、すごい!と素直に賛辞を送れます。決してヒトに優しい社会ではない今だからこそでしょうか。『800番への旅』では、マックスが全く違う価値観を持つ大人達と出逢うことで、自分が囚われていたものから解放されてゆくのが大きなテーマです。そして自分がダメ父だと思い込んでいたウッディの意外な優しさに気付き、オトナの考え方ができるようになるマックス。ひと夏の成長もの。 2005/05/28