出版社内容情報
大使館のパーティーの席で,オリエントのある国に王妃の気まぐれで死刑にされる少年がいると聞いたミス・ビアンカは,おなじみのパートナー,バーナードとともにオリエントに向かいます.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェルナーの日記
27
今度の舞台はオリエント。たぶんインドだろうと思う(本文の中にキップリングの引用があるので)。王宮の召使の少年アリを救出すべく、一路インドに向けて空の人となる。本作を読んできて、感じたことが1つ。それはビアンカがとても進歩的な女性(ネズミですが)であり、逆にバーナードは保守的(ネズミですが)ということです。文芸批評でいえば、ジェンダーとフェミニズム。普通なら正反対の考え方なので、決して相容れず上手くいくはずがないのに、何故か2人は名コンビ。おそらくバーナードのビアンカに対する強い想いゆえではなかろうか?2015/01/29
マッピー
14
今回の冒険はちょっと手ごわかった。何しろ、死刑にされるという少年が見つからない。誰に聞いてもそんな人はいないという。死刑は、象に踏みつぶされるというもの。事実を知ったミス・ビアンカは象と話しあうために、王宮を抜け出るのだった。今回、気まぐれに人の命を奪うような王妃は、懲らしめられることも反省することもなかった。だけど、ミス・ビアンカの力になってくれた人たちのことは、きちんと逃がしてやったのだ。王宮の侍女たちも、囚われていると言えばそうなのだから。凄腕だな、ミス・ビアンカ。2023/04/01
kiriya shinichiro
1
ものすごくヒキの長い巻だった。いつ話が本題に入るんだろうってところにハラハラしてしまった。偏ったオリエント描写を、ちょっといれすぎなのかも。あと、前巻までの、ガース・ウィリアムズのイラストがものすごく可愛くて、絵をみてるだけでも楽しかったので、今回の巻はすこし残念(特に前半とかグロく感じた)。下手な人ではないのに、比べてしまうとね……。オチは良かった!2016/08/05
みつき
1
わたしが幼い頃に読んだのはこれでした。本当に小さかったはずなのに覚えているのは嬉しい。でも何で5巻だけなんだ……w2015/11/15
フェアリー
1
シリーズ5作目。今回の冒険の行き先はオリエント。 さて今回は…大使のところにオリエントの国の大使が訪問してきて、晩餐会に出席するところから始まっています。 大使夫人がオリエントの大使から贈り物としてもらった真珠の刺繍で飾られた絹のふくろを、ミス・ビアンカにあげるのですが。 偶然、ふくろのなかに入って眠り込み、この国まで来てしまったという小さなへび! このへびから王妃ラニーの不興を買って、象につぶされ処刑されてしまうという男の子の話を。 この話に、ミス・ビアンカが飛びつかないわけはありません。2011/09/15