出版社内容情報
春は梅の花でおままごと,夏には梨の実とり,秋の楽しい運動会,そして深い雪の中で迎えるお正月――東北地方の農村の素朴な暮しと自然を,いたずらっ子のたけちゃんを中心に描きます.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はる
67
とてもいい。初版は1956年。山里の村で暮らす子供たちの、四季の物語。当時の人たちの四季折々の暮らしぶりが温かく、郷愁を誘います。子供たちの生き生きとした姿が素晴らしいな。でも、腕白過ぎておばあさんは大変……。深沢紅子さんの挿絵も味わいがあります。2022/10/19
ヒラP@ehon.gohon
28
1956年出版の絵本に、半世紀以上も経って出会えたことに感動しました。 令和の現在ではありえないことがいっぱい詰まった、昭和20年代の山村の風景です。 懐かしさとともに、自分の原風景を垣間見たようで、人生をしみじみと振り返るきっかけにもなりました。 昭和遺景ですね。 家の近くに梨畑があるので、野生の梨の木がとんでもなく高く育つことに驚きました。2022/02/06
gtn
19
かつては、こんな山奥にも下駄や魚の行商が来ていたのか。下駄を買ってほしいと泣くこども。正月前に、カレイやサメを買い込む村人。ささやかだが確かな幸せがある。2019/12/05
ゆか
17
新着棚で。深沢紅子さんの絵は、「おそばのくきは~」の時の初山滋さんと雰囲気が似ていて、豊かな農村の風景を描くのにぴったりです。桃子さんがわざわざ深沢さんのところに絵を描いて欲しいと頼みにこられたとのこと。盛岡の都市の真ん中で育ったためか、初山先生が、深沢さんがこの絵を描くことを本気で心配されていたというエピソードが良い。 桃子さんが「どこの話と決まっているわけではないからただ東北地方の農村の話として好きに描けばいい」と言ってくれたこと、当時農村に住んでいたことが力になったとあるように素晴らしい絵本です。2023/07/15
遠い日
15
雪深い山の子どもたちの四季。就学前のたけちゃんときょうだいたち。季節ごとの楽しい遊びのいろいろ。自然の恵みを遊びに活かすおもしろさ。どの家の大人も平等に村の子どもたちを守るご近所の連帯もあたたかい。きっと石井さんご自身の山暮らしの経験を、存分に盛りこんだお話だろう。2015/04/02
-
- 電子書籍
- ARIA 2015年6月号[2015年…
-
- 電子書籍
- ロスト・ヴァージン・プロジェクト(2)