出版社内容情報
1726年に書かれて以来,世界中の大人と子どもに愛読されてきた名作.船医のガリヴァーが航海に出て見聞したふしぎな国々「小人国」「大人国」での奇想天外な事件を語る.〔解説 海保眞夫〕
内容説明
船医のガリヴァーが航海に出て体験したふしぎな国々「小人国リリパット」「大人国プロブディンナグ」での奇想天外な事件を記した旅行記。豊かな空想力と強烈な社会風刺で、世界中のおとなと子どもに愛読されてきた名作。中学以上。
著者等紹介
スウィフト,ジョナサン[Swift,Jonathan]
1667―1745。アイルランドで国民的英雄とあおがれた作家。生まれたとき父はすでになく、母とも幼くして別れた。首都ダブリンにあるトリニティ・カレッジを卒業した後、アイルランド国教会の聖職者になる。政治にも強い関心をもちつづけ、教会の職務のかたわら文筆業に励んだ。ロンドンで出版した『ガリヴァー旅行記』(1726)は、刊行直後から大評判となる。名声を得たが、晩年は精神を病み、孤独のうちに生涯を閉じた
中野好夫[ナカノヨシオ]
1903―85。英文学者、評論家。愛媛県生まれ。東京大学英文科を卒業、同大学の教授となる。翻訳では、シェイクスピアや、ギボン『ローマ帝国衰亡史』などのほか、岩波少年文庫に『長い長いお医者さんの話』『アラビアン・ナイト』がある
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たつや
42
有名な名作、政治的な風刺が込められてるそうです。小人以外にもバリエーションがあったとは。2017/03/22
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
11
岩波文庫のガリヴァー旅行記 https://bookmeter.com/books/504621 は割と難しく大人向けと思っていたので、こちらを。完訳ではありませんが、少年文庫だけあって読みやすいです。小人国と大人国のはなし。2020/09/07
サン
8
とても有名な話しですが、改めて読むと驚きの連続です。主人公は思慮深い船医ですし、小人の国に行ったら次は巨人の国です。何より子ども向けの物語ではなく、大変風刺がきいているので驚きました。もちろん子どもが読んでも楽しめます。国のあり方や政治を小人の国王や巨人の国王が批判するという形をとったのはユニークです。続きがあって、第3部、第4部があるので、それも読みたいです。2016/05/07
hozuki
6
今回読んだのは、船医ガリヴァーが小人の国と巨人の国で過ごすお話でした。一番印象的だったのは巨人の国の王様がガリヴァーの祖国イギリスを害虫の一種だと言ったことでした。人や国を支配するために兵器をつくるということが100年前には当然に行われていたし、今でも防衛の意味で保持している。いろんな媒体では、何かを褒めたり讃えたりするニュースよりも、誰かの不正のほうが食いつきが良いように見える。彼は王様を国民の風俗や習わしを知らないからこんな無知なことを言うのだと書いているが、私はどうしても王様の方が正しいと思える。2019/09/06
riviere(りびえーる)
6
1726年に書かれた名作を子どもの頃以来の再読。というか子どもの頃ちゃんと読んでいたか不明。航海大好きな船医のガリヴァーが見聞したふしぎな国々の中から「小人国」「大人国」の二つを選んで載せています。続編には飛び島「ラピュタ」馬の国の「ヤフー」も登場、原作はさらに風刺も強烈だと聞くと、続編や原作を読んでおきたい気持ちが沸々と湧いてきます。その意味ではこちらの版は安心して子どもに読ませられます。2012/09/16
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- 和書
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