出版社内容情報
ミス・ビアンカは、ざんこくな大公妃に仕える少女を救い出すため、ダイヤの館へ乗りこむ。シリーズ第2作。
内容説明
ざんこくな大公妃に仕える少女ペイシェンスを救いだすため、ダイヤの館へ乗りこんだミス・ビアンカと女ねずみたち。ところが、おそれをなした女ねずみたちは、ミス・ビアンカだけをおいて逃げかえってしまいます。シリーズ第2作。小学4・5年以上。
著者等紹介
シャープ,マージェリー[シャープ,マージェリー] [Sharp,Margery]
1905‐1991。イギリスのソールズベリーに生まれ、子ども時代の数年間をマルタ島で過ごす。ロンドン大学卒業。作家を志し、21歳のときに「パンチ」誌に作品が掲載される。1930年『しゃくなげのパイ』で作家デビュー後、大人向けの小説や児童文学など数多くの作品を執筆した。作品は芝居や映画として上演されることもあった
渡辺茂男[ワタナベシゲオ]
1928‐2006。静岡市生まれ。慶應義塾大学卒業。米国ウェスタン・リザーブ大学大学院修了後、ニューヨーク公共図書館に勤務(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐島楓
53
終盤の展開がめちゃめちゃ怖くて、幼児の自分はこんなものを読んでいたのか!? という驚きがあった。子どものほうが悪辣なものを好むという傾向はあるから、案外子どもらしい子どもだったのかな。一生懸命なバーナードが好きだ。2018/02/28
マッピー
13
前作では行き当たりばったりで囚人を救出したミス・ビアンカ。今回は、冷酷な大公妃にこき使われる少女・ペイシェンスの救出をすることになる。事前にいろいろリサーチもし、作戦も万全のはずだった。ねずみが、たとえ少女とはいえ人間を救出して、その後どうするつもりなのか?これについてもちゃんとミス・ビアンカは考えてあって、思った以上の結末をもたらす。だけど、ペイシェンスとの別れはちょっと切ない。これからの彼女のために、自分のことは忘れたほうがいいのだ。ねずみでもミス・ビアンカはちゃんとした大人だ。だから安心して読める。2023/02/19
あられ
9
「ミス・ビアンカ」シリーズ第2作目。先にこちらを見つけたのだが、シリーズとわかったので、1冊目から読んだ。はい、正解でした。くらやみ城でのあれこれを踏まえたうえで。今回は、孤児の救出。うまい作戦をたて楽勝、かと思われたが。そんなに簡単に救出できたら苦労はないわけで。まさかの展開で、はらはらどきどき、バーナードくんはまだか!? と手に汗を握りつつ。。。「ひみつの塔」も探そう。。。2016/09/26
サラサラココ
7
小2、冷房のない室内でも一気に読めるほど面白いらしい。ミスビアンカ第2作。姿の描写が「美し過ぎるネズミ、みたいだよね?」と言ったら同意していた。2020/08/06
spica015
6
前作でのミス・ビアンカの活躍に触発された女ねずみたちが、少女救出のためダイヤの館に向かうが、結局ミス・ビアンカひとり残して逃げ帰ってしまう。ねずみの世界にも女性の地位向上が声高に叫ばれたり、でも結局うまくいかなかったりと、人間世界の世相が反映されているよう。しかしこのダイヤの館の主・大公妃のキャラの強烈なこと。これが恐るべき難敵で、侍女たちの正体についても吃驚仰天。孤軍奮闘するミス・ビアンカを心配して追いかけるバーナードの空回りっぷりも面白い。テンポよく緊張感もあって意外な読み応えのある児童文学である。2018/04/18