出版社内容情報
古代ローマの小さな学校に通う,七人のやんちゃな少年たち.ある日の授業中に,いたずらで書いた「カイウスはばかだ」という落書きが,思わぬ事件に発展して…….無実の罪でつかまった友だちを助けるため,少年たちは一生けんめい,なぞにいどみます.ユーモアたっぷり,元気いっぱいの,ドイツ児童文学の名作.
内容説明
古代ローマの小さな学校に通う、7人のやんちゃな少年たち。ある日の授業中に書かれた「カイウスはばかだ」といういたずら書きが、思わぬ事件を巻きおこして…。ユーモアたっぷり、元気いっぱいの、ドイツ児童文学の名作。小学4・5年以上。
著者等紹介
ウインターフェルト,ヘンリー[ウインターフェルト,ヘンリー][Winterfeld,Henry]
1901‐90。ドイツ、ハンブルクに生まれる。父、兄ともに作曲家。映画のシナリオをいくつか書いた後、1937年『子どもだけの町』で児童文学作家としてデビュー。1940年にアメリカに渡ったあとも、ドイツ語で作品を発表する。メイン州で死去
関楠生[セキクスオ]
1924年、静岡県生まれ。東京大学独文科卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
NAO
51
友人のわるふざけに業を煮やした少年のいたずら書きがとんでもない騒動を引き起こす、古代ローマを舞台にした冒険小説。ポンペイの発掘作業中、「カイウスはばかだ」と子どもの手で落書きされた神殿の壁が出土した。作者はそれにインスピレーションを得てこの作品を書いたのだという。神殿に落書きされた理由というのがちょっとびっくりで、最後まで真相がわからずハラハラドキドキが止まらない。2025/05/25
たつや
39
子供の筆跡で「カイウスはバカだ」と書かれた神殿の壁が発掘された事をヒントに書かれた作品です。もっと、ローマ時代の臭いを感じるかと期待していたので、思っていた作風ではなかったので、児童書ですが、自分には合わなかったようです。2016/12/30
スズコ(梵我一如、一なる生命)
15
ローマ好きなのでロマンを感じたくて、手に取る。犯人探しものだけど、答えは推理からは出てこないジャンル。読みやすいし、勢いを持って最後までドキドキしながら読めた。他の方も書いているが、少年たち一人一人の個性は余り際立つ書き方ではない(空想がちのアントニウスは印象に残ったけど)し、押絵の漫画っぽい少年もチリチリ毛の3人はほぼ一緒で見分けはつかない。なんなら一晩経つと、少年が何人だったかも覚えてない。でも楽しかった。2025/06/23
豆電球
8
古代ローマの少年たちが主人公の、しかも児童書なんて初めて読みました。名前が覚えにくい上にそれぞれのキャラがあまり立っておらず、少し苦労しました。子どもはこれすんなり頭に入るのだろうか…。それでも心地良い程度のミステリ仕立てで推理小説の導入としては良いのかも。いつの時代も男子ってほとほとバカで、私に言わせればカイウスだけじゃなく全員バカっていいたい。精一杯の愛情こめてね。ラストの先生の質問に対する答えがまたバカすぎて、怒っているのに吹き出してしまった先生の気持ちが死ぬほど分かる。何故なら我が子もそうだから。2021/10/05
ぱせり
8
ポンペイから、「カイウスはばかだ」と子どもの手でらくがきされた神殿の壁が出土したことから、作家はインスピレーションを得てこの物語を書いたそうです。トーガを着ていようが半ズボンをはいていようが、子どもは子ども、何にも変わらないのかもしれない。ドイツの本ですもの、この本の主役七人の少年たちは、もしかしたらケストナーの少年探偵たちのご先祖様かもしれないです。2011/08/03