出版社内容情報
祖国サマヴィアを救うため、12歳のマルコは最愛の父から、秘密組織の命がけの任務をたくされる。バーネットの知られざる名作。
内容説明
すべては祖国サマヴィアを救うため!―マルコ・ロリスタンは、尊敬する父のまえで忠誠を誓い、きびしい訓練をつんでいた。ロンドンの下町で、マルコは、足の不自由な少年ラットと運命的な出会いをする。バーネットの知られざる傑作。小学5・6年以上。
著者等紹介
バーネット,フランシス・ホジソン[バーネット,フランシスホジソン][Burnett,Frances Hodgson]
1849‐1924。イギリスのマンチェスターに生まれる。幼いころに父親を亡くし、16歳のとき、一家はおじをたよってアメリカへ移住。貧しい家計を助けるために投稿した物語が雑誌に掲載されたのをきっかけに、つぎつぎと作品を発表した。大人向けの長編『ローリーの娘』によって、アメリカとイギリス両国で高く評価されるようになる。代表作『少公子』『小公女』『秘密の花園』は、児童文学の古典として、長く読みつがれている
中村妙子[ナカムラタエコ]
1923年、東京生まれ。東京大学文学部卒業。翻訳家。児童文学、A.クリスティーなどの小説、キリスト教関連書など約250冊の訳書がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ワッピー
28
以前読んだことを完全忘却(汗)。父親ロリスタンに連れられて欧州各地を転々とするマルコが落ち着いたのはロンドンの下町。父親の出身国サマヴィアは、今に至るまで正統の王が不在のまま長く外圧・内乱に苦しめられてきたが、500年前に失踪したまま行方の知れぬ王子がいつか帰国し王位に返り咲く日が来るとの伝承があった。下町で知り合った、足は不自由ながら頭脳明晰の少年ラットと交流するうちに、父親のまわりで事態が動き出す。しつけられた優秀なマルコ、ロリスタンを崇拝してしまう不遇なラットの描写から父親のカリスマ性が際立ちます。2020/04/05
杏子
15
県立図書館の職員の方がこの本を紹介されてて知った。バーネットの書いたものでこんな本があったとは。主人公は12歳にしては老成しすぎ、とも思えるが…それも何となく予想できそうな。この親子の落ち着いた様子と、町の少年たちを率いる足の悪い少年との関わりとが、ある物語を連想させて何だか… とくにラットがマルコの父ロリスタンを崇拝する様子、尊敬のあまり他の者を嫉妬するほどだったという下りでは、あの物語を思い出さずにいられなかった。たまたまだったのだろうけど。きっとこういう昔ながらの話と共通項があるんだろう。2014/08/12
ごへいもち
15
謎の答は最初から出ているように見えるけど…。下巻を読もう2013/05/29
riviere(りびえーる)
11
『小公女』『小公子』『秘密の花園』の著者バーネットの知られざる作品。90年近く前に書かれた作品がついに翻訳されました。原作は大正時代の作品だけど、翻訳が新しいのでスラスラ読めます。そこにいるだけで人を惹きつけるカリスマ性ある父ロリスタンと彼を尊敬する息子のマルコ。主役の2人はとっても良くできていて、バーネットの理想の親子なのかも。祖国を救うべく、従者ラザルス、途中から加わった足の不自由な少年ラットとともに旅に出ます。どんな展開になるのか下巻が楽しみ…2010/11/03
帽子を編みます
8
バーネットの知らない話!?ということで借りました。予想と違う感じの話でした。現代では、子どもは子どもとして生きることができるが、それ以前は、小さな大人として振る舞うことが要求された、との言葉を思い出しました。秘密めいた逃避行、軍事教練なんとなく、しっくりこないなぁ。ハラハラのできごとがあり、下巻に続きます。2020/04/12
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