内容説明
十歳の少年シュトッフェルは、湖のほとりのちいさな村で、ボートこぎをして両親を助けています。まずしい暮らしをなげく両親の会話を聞いて、シュトッフェルはとんでもない計画を思いつきました。海をわたる大冒険が始まります。小学4・5年以上。
著者等紹介
マン,エーリカ[マン,エーリカ][Mann,Erika]
1905‐1969。作家トーマス・マンの娘。ミュンヘンに生まれ、俳優として活躍。1933年に父親たちとアメリカに亡命してからは、ジャーナリストとして活動し、ナチズムを批判する作品や児童文学などを発表する
若松宣子[ワカマツノリコ]
1973年生まれ。白百合女子大学児童文化研究センター助手を経て、現在、中央大学講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たつや
52
10才の舌を噛みそうな名前の少年の家は貧乏である。思いついたのは、お母さんのお兄さんのゼップおじさんはアメリカで成功し、お金がある。仕事を手伝えばお金が稼げると子供なりに決断し、飛行船でかけることになる。あり得ないほど緩い展開は目をつぶり、童心に帰ることで楽しく飛行船の旅が出来ました。面白い。ツッコムべき本ではない。空が好きな宮崎駿さんが、これを映画にしてればよかったのになあ!と、ずっと思いながら読んでました。2017/01/18
NAO
46
シュトッフェルというあだ名の少年トーマスが、生活苦に悩む両親のために考えた計画。それは、飛行船に潜り込んでアメリカに渡り、おじさんに助けを求めるというものだった。なんとも子どもっぽい発想だが、思いついたら実行あるのみ。行く手を阻むような困難に遭っても、諦めない。こういう意志の強さがあとあとの幸運を引き寄せるのだろう。なんとか飛行船に潜り込んだとしてそのあとどうするの?という疑問も浮かぶが、そこはまた別の機転で・・・。作者はトーマス・マンの娘、活発で冒険好きだったという彼女らしい優しい冒険物語。2025/05/11
しずくちゃん
4
ドイツの湖の近くで貧しく暮らす10才のシュトッフェル少年とお父さん、お母さん。アメリカで成功しているゼップおじさんの助けを求めて、なんとシュトッフェルはアメリカ行きの飛行船に潜り込む。読みやすくて、子ども時代に戻ってシュトッフェルと共に飛行船の冒険を楽しめました。作者のお父さんのトーマス・マンの「魔の山」を私は学生時代に中途挫折してることを思い出しました。読み直してみようかな?2022/09/25
長くつしたのピッピ
4
家がだんだん困窮してきたので、アメリカにいる叔父を訪ねて飛行船に乗りこんで旅をするお話。奇想天外で出来過ぎの所もあるけれど、子どもの目線で読むと、ワクワクしてくる。アメリカに着いたはいいけれど肝心のおじの住所が分からず、うろうろする場面では、読んでいる大人である私も何だか心細くなってきた。小学3年生以上の子なら十分読める。かつて子どもだった大人にも読んでほしい。2014/12/27
火星人碧
2
少年は冒険したくてウズウズしているものだ。現代では、どうなんだろう。後先を考えなかったり、損得勘定をしなかったり、つまり無鉄砲なことをする子供はいなくなった。こんな冒険物語を面白がって読む子供がいてほしいと思った。2022/08/23
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