内容説明
おしゃかさまの前世の姿を物語る、インドの古い仏教説話集。「サルと人食い鬼」「どろぼうと宝物」「金のハクチョウ」「あわてウサギ」「天下一の弓の名人」「バラモン僧とヘビ」など、深い知恵にみちた三〇のおはなしを選びました。小学3・4年以上。
著者等紹介
辻直四郎[ツジナオシロウ]
1899‐1979。東京生まれ。東京大学で古代インド語、インド文学を専攻
渡辺照宏[ワタナベショウコウ]
1907‐77。東京生まれ。東京大学でインド哲学、仏教を専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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NAO
78
釈迦が前世時代に経験した話という形をとった説話集。547ある話は『今昔物語』にも取り入れられたりしているが、ここでは、子どもでも分かりやすい話30編を取り上げている。聖人の食料となるため自ら薪に飛び込んだうさぎの話とか、ワニに食べられそうになって自分の心臓は木の上に残してあるとだまして助かった猿の話とか、知っている話もいくつか。まだ釈迦になる以前から徳の高かったボーディサッタ(菩薩=釈迦の前世の姿)が予知能力を持っていたという話がいくつかあったのが興味深かった。2019/02/06
たつや
52
お釈迦様の前世のお話は全部で547編あるそうですが、その中から、約30編を収録。どの話も読みやすく。移動や時間が空いたときにこまめに読め、楽しめました。文庫で出たら、売れそう?「サルとワニ」は「クラゲとサル」の同じ話を思い出しました。似たような話が多いんですねきっと。これはこれで、教訓も多く、道徳心を養うのにいいかもしれませんね。2016/12/30
Taiyo
16
よいおこないをする人は、おこる相手をやさしくなだめ、よくない相手を正しくおさえ、よくばる人なら慈善でさとし、うそをつく人ならまことをしめす/ふたりのよい王さま2018/08/20
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
11
12月予定の4・6年生のブックトーク授業【テーマ 冬休みに読んでみよう】用に選書。『 「ジャータカ物語」を読むまえに / サルと人食い鬼 / 悪いことをしたイヌはだれか / ウシの不平 / サルの植木屋 / 鳥さしとウズラ / だれが一ばん年よりか / どろぼうと宝物 / 金のハクチョウ / あわてウサギ / けちんぼがこらしめを受けた話 / ネズミの恩がえし / ふたりのよい王さま / 聖人の皮をかぶったヤマイヌ / 一つぶの豆を惜しがったサル / ばかなカラス / ぬけめのないヤマイヌ →2019/11/04
舟江
11
ブッタの修業時代の逸話をまとめたものだという事で手に取ってみたが、仏教とはとても思えないような内容のものが多かった。表紙に書いてあるように、「インドの古いおはなし」として読んだ方がよさそうだ。2019/09/26