岩波少年文庫
まぬけなワルシャワ旅行 (新版)

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  • サイズ B6判/ページ数 182p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784001140743
  • NDC分類 K933
  • Cコード C8397

出版社内容情報

まぬけばかりの町ヘルムに住む,とびきりまぬけなシュレミールの抱腹絶倒の旅行談や,欲の皮のつっぱった金持ちをまんまとだました貧乏な男の話など,こっけい話や不思議な話8編.

内容説明

まぬけばかりの町ヘルムに住む、とびきりまぬけなシュレミールの抱腹絶倒の旅行談、欲の皮のつっぱった金持ちをまんまとだました貧乏な男の話、魔女と高僧の術くらべなど、名ストーリーテラーによるこっけい話や不思議な話8編。小学5・6年以上。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

らぱん

53
イディッシュ語で書かれた8編の短編。ポーランドのユダヤ民話とそこから霊感を得た作品集で、これを子供だけが読んでるのはもったいない話だ。およそ落語のような趣で、人情噺もあり、滑稽噺もある。道理的な悪、倫理的な悪、悪とされる存在、いくつかの悪の姿があるが完全否定はしない。人の弱さを肯定しているように感じた。作品中で秀逸なのは「シュレミールがワルシャワへ行った話」で、間抜けばかりの街としてお馴染のヘルムに住んでいるシュレミールという男の話で滑稽噺としてかなり笑えるのだが、絶妙で鋭いところがあり唸ってしまった。↓2019/11/16

たつや

36
作者はユダヤ系アメリカ人ということでユダヤの教訓もちりばめられてるような、短編集でした。薄くてすぐ読める。落語の「SOKOTU長屋」ほどではないけれど、どこか滑稽な小話の要素も多い。2017/01/14

絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく 

14
著者が母から伝え聞いた民話を再話したもの。『ツィルツルとペチツァ』『ラビのレイブと魔女のクーネグンデ』『メナゼエの夢』は創作。『 ちゃっかりトディエと欲ばりリツェル / ツィルツルとペチツァ / ラビのレイブと魔女のクーネグンデ / ヘルムの長老とゲネンデルの鍵 / 商売人シュレミール / ウツェルと娘のビン子 / メナゼエの夢 / シュレミールがワルシャワへ行った話 』2022/01/17

刳森伸一

8
シンガーの児童文学集。ユダヤ(イディッシュ)の民話に材を取ったものとシンガーのオリジナルな作品の両方が所収されている。他のシンガーの本でも読める、おバカばかりが住むヘルム村のシリーズは安定的な面白さ。他にもシンガーらしく、ラビと魔女の知恵比べを描いた「ラビのレイブと魔女のクーネグンデ」、幻想的な「メナゼエの夢」などバラエティに富んだ内容で、大人が読んでも愉しい文学集になっていると思う。2017/03/01

belle

6
先月の神保町ブックフェスで購入。岩波少年文庫はやはり優れもの揃いだ。パラレルワールドとか見るなの座敷とかが思い浮かぶお話があったり、だましたりだまされたりのお話があったり。根っからの悪人は出てこない。ヨーロッパからたくさんのユダヤ系の人々が海を渡ってアメリカ移住した時代。作者もそのひとり。ユダヤの伝統とワルシャワ時代の思い出を縦糸にイディッシュ語で物語を紡ぐ。ただし本書は英語版からの訳だそうである。そして思うのは聖地エルサレムはこれからどうなるのだろうかということ。2017/12/10

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