出版社内容情報
待ちに待ったメアリー・ポピンズがやっと帰ってきました.しかも,打ち上げ花火の星にのって! さあ,バンクス家の子どもたちといっしょに,マザーグースや神話のふしぎな世界へ冒険旅行にでかけましょう.[改版]
内容説明
しつけにはすごくきびしいけれど、子どもたちの心をつかんではなさないメアリー・ポピンズ。3度目にあらわれたのは、なんと、打ち上げ花火の星にのって!さあ、マザーグースや神話のふしぎな世界へ、冒険にでかけましょう。小学4・5年以上。
著者等紹介
トラヴァース,P.L.[トラヴァース,P.L.]
1906‐96。イギリスの作家。オーストラリアのクイーンズランドで生まれ、子ども時代をその海岸で過ごした。17歳でイギリスへ。バレエや演劇の経験をへて、1934年に出版した『風にのってきたメアリー・ポピンズ』が大好評を博した。1963年に日本を訪れている
林容吉[ハヤシヨウキチ]
1912‐69。長年、早稲田大学で経済学を講じた
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェルナーの日記
316
メアリー・ポピンズが最後(3度目)にバンクス家に訪れたエピソードが物語になっている。本書のあとがきにもあるように彼女がやってきた11月5日は、ガイフォークスの”火薬陰謀事件”のあった日で”ガイ・フォークス・ナイト”といわれ、打ち上げ花火を楽しむ祭りとなっている。メアリーの行くところ不思議なことばかりが起こる。しかもそのハプニングに登場する人物たちが”マザー・グース”の”Tweedledum and Tweedledee”(トゥィードルダムとトゥィードルディー)や―― 2017/03/03
ユメ
45
大晦日の新年と旧年の「すきま」に童話の登場人物が一堂に会して踊る「末ながく幸福に」というお話が印象深い。ぬいぐるみの象がメアリー・ポピンズのことを「ほんとになったおとぎばなし」と評するのを聞いて、なんて夢に溢れていて輝かしいのだろうと思った。物語の最後、メアリー・ポピンズは扉を開けて去っていってしまう。この後もシリーズは続いていくが、そこで描かれているのは全てこれまでの訪問の間の出来事。彼女が十七番地にやってくるのはこれが最後だと思うと切ない。しかし、幸福そのものは刹那的でも、想い出は永遠となり得るのだ。2015/02/06
ワッピー
37
前作でメリーゴーランドに乗って昇天?したメアリー・ポピンズがまた帰ってきた。相変わらずの自己完結ながら、むずがる子供たちをおとなしくさせ、どこに行っても歓迎される彼女の人脈の広さ!オルゴール作りのトイグリーさんの7つの願い、知恵のある王様とネコ、物語に飢える大理石の少年、空を飛ぶキャディ・ケーン、海の大パーティ、そして大晦日の秘密。お気に入りのおもちゃたちが命を得て、子供たちと話をする場面は読者にかなり響いたのではないでしょうか。折しも世界大戦中で「末永く幸福に暮らす」は、切実な願いだったのでしょう。2021/08/12
星落秋風五丈原
17
冒頭、ポピンズがバンクス家から去って以来、家の中が混乱するばかりなのをバンクス夫妻が嘆いているのは前回同様。これまでの登場人物が勢揃いしてポピンズを見送るラスト・シーンは、最後を飾るに相応しい。2005/02/01
ちどり
17
メアリーがメリーゴーランドの馬に乗って去ってから、バンクス家は災難が続いていた…そんな時子供達が公園で打ち上げ花火をしていると 花火の代わりにメアリー・ポピンズが‘ポン’と飛び出し帰ってきたのだ。女中のエレンとお巡りさんはちゃっかりデートしているし メアリーとマッチ売りの絵描き青年は見紛うなき相思相愛中 鳥のおばさんは公園番のお母さんだったりと新事実満載で、不思議な体験とお伽話の数々。2015/01/06