出版社内容情報
メアリー・ポピンズがバンクス家を去ってから,子どもたちは彼女の帰りを心待ちにしています.ある日,公園でタコあげをしていると,糸の先に,ツンとすました彼女の姿が現れました!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェルナーの日記
323
”風と共にに現れて、風と共に去っていった”(どこかで聞いてことのあるセリフだ)メアリー・ポピンズ。本書は題名通りに再びバンクス家に戻ってきた彼女。しかも凧に釣られて!本作品のように日常の中に不思議な出来事が起こる形態の物語を”everyday magic”(エブリデイ・マジック)といい、ファンタジー作品の一種で”Low Fantasy”(ロー・ファンタジー)とも言われる。代表的な作品としては”イーディス・ネズビット”の『砂の妖精』であり、彼女がエブリデイ・マジックという文学形態を確立させたといわれている。2017/02/15
mocha
108
メアリー・ポピンズって魔女?妖精?宇宙人?子どもたちのことが大好きなのに、にこりともしない。アメリカのお話なら危機一髪のあとは 「涙を流してハグ」となりそうなものだけど「ふん」と鼻を鳴らすだけ。子どもに決して踏み込ませない線を引くのは時代なのかお国柄なのか。それでも夢を与え、守られているという安心感で包んであげる、この上ないナニー。彼女がいなくなったらバンクス家はまた大混乱になるのかな。2017/07/17
ユメ
46
メアリー・ポピンズが帰ってきた。バンクス家はもちろんのこと、私も大喜び。奇跡は起こると思えるのは、たとえお伽話の中でも素敵なことだ。星座の舞踏会のお話、風船で空を漂うお話、ノアの子孫が春をもたらすお話が好き。太陽の「あなたが、ほんとうだとおもえば、ほんとうだということ」という言葉は、この物語の本質そのものだと思う。今回読み返してみて、昔は気付かなかったことに驚いた。桜町通りの他の住人たちは、メアリー・ポピンズが特別であることを知っていたのだね。大人になっても魔法と繋がっていることがわかって、何だか嬉しい。2015/02/03
ワッピー
37
前作で突然去っていったメアリー・ポピンズがまた戻ってきた!一家にアナベルが生まれ、バンクス氏はやや不機嫌、ムクドリは大喜び。恐怖のミス・アンドリューの来襲(絵まで恐い)、王様の覚醒やら風船の冒険、そして向かいの公園にやってきたメリーゴーランド。モラハラチックなバンクス氏ながら昔の家庭教師には弱いようだし、筋金入りのロバートソン・アイの居眠りはあいかわらず。バンクス氏はピーターパンのダーリング氏を連想するけれど、「父親の幼児性」は普遍的なテーマかな?英国児童文学では子供ときちんと向き合う大人も多いけれど。2021/08/09
朝比奈さん
21
凧の代わりに降りてきて、メリーゴーランドと主に去る。小学校時代より愛読しているシリーズです。ある意味究極のツンデレともいえる。2014/10/11