出版社内容情報
『注文の多い料理店』『風の又三郎』につづく賢治の童話集.表題作のほか「やまなし」「貝の火」「なめとこ山のくま」「オッペルとぞう」「カイロ団長」「雁の童子」.思想性と幻想性の高い作品を収める.
内容説明
宮沢賢治の童話集。夜の軽便鉄道に乗って天空を旅する少年ジョバンニの心の動きを描いた表題作のほか、「やまなし」「貝の火」「なめとこ山のくま」「オッペルとぞう」「カイロ団長」「雁の童子」の7編。幻想性に富んだ作品を収めます。小学5・6年以上。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アルピニア
77
「やまなし」「貝の火」「なめとこ山のくま」「オッペルと象」「カイロ団長」「雁の童子」「銀河鉄道の夜」の七篇。以前、宮沢賢治の作品を読んだときは、ちょっと不思議なオノマトペばかりが気になったけど、今回は目の前に情景がありありと広がるような繊細な描写にワクワクした。胸の奥がチリリと疼くような余韻の残る話が多い。その読後感は秋山豊寛さん(宇宙飛行士)のあとがきにあった「ほんの少し怒りを含む悲しみ」という表現がしっくりくると思った。宮沢賢治は「さいわい」をずっと考え続けていたのかな・・という気がした。2020/06/11
たつや
60
「やまなし」「貝の火」「なめとこ山のくま」「オッペルとぞう」「カイロ団長」「雁の童子」「銀河鉄道の夜」以上7編の短編集。数日に分けて少しずつ読みましたが、ただただ、癒されます。ストーリーがどうのとかではなく、この世界観が現代に読むとギャップが大きいので、スイッチが入ると宮澤ワールドに漂う自分がいる。未読の宮澤作品もまた読みたい。2017/04/29
sofia
32
『銀河の図書室』を読んで。難しい本だった。小学生のころにわかるわけがない。ジョバンニだけどうして「どこでもあるける通行券」を持っていたのか。最後に、ジョバンニとカムパネルラは心の交流ができてよかった。…そう思っていいのか。「ほんとうの幸い」や「鳥捕り」が出てきた。2025/07/08
あーさん☆花火大会が迫っています!!
29
「やまなし」は小学校の教科書に出た!読まされた。短編色々と「銀河鉄道の夜」。2018/01/19
ここぽぽ
17
色んな所から出版されているが、岩波書店版を借りて読んだ。お話が何点か入っていて、聞いたことのある有名なフレーズが心地よかった。音読したら楽しそうなオノマトペが沢山あると思った。 「銀河鉄道の夜」ジョバンニとカムパネルラの友情がきっと永遠に続いていると思う。さいわいを探して。哀しい一瞬のきらめきを感じる。 「カイロ団長」文にユーモアがあって楽しかった。2024/10/25
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