出版社内容情報
こおろぎになった少年,菊の精の姉弟,豆つぶのように小さい犬,美女に化けた狐,なぞの仙人-人間と幽霊・妖精・動物たちとの不思議な交流を描いた中国清時代の短編集から31編を選んだ.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
鯖
16
今昔物語っぽい中国のおとぎ話。作者が科挙に受かりそうで受からない人生を送られたそうで、やたら試験が絡む話が多いのが切ない。烏との異類婚姻譚「呉王廟の烏軍団」がよかった。「首のすげかえ」なかなか科挙に受からない男がひょんなことから地獄の獄卒と知り合い、受かるようにとっかえてもらったのが腸で、頭じゃないんだ…ってなった。その後出世はできなかったものの、そこそこの人生送れてよかった。2022/09/19
kokekko
3
祝・岩波少年文庫、一部とはいえ電子書籍配信開始。というわけで記念にこの本を買った。完訳版ではないのだが、岩波文庫で上下巻という完全版に比べれば格段に手に取りやすい。「捜神記」などから脈々と続く、まかふしぎをあつめた短編集の流れをくんだ清の時代の物語。起承転結という感じではなく、ふしぎなまま終わる物語が多くて面白い。巻末に太宰や中島敦など日本の作家によるオマージュ作品の名前も幾つか紹介されていて便利だった。2021/01/09
Hiroki Nishizumi
2
摩訶不思議な物語ばかり。子ども向けでも充分楽しめる。2020/11/13




