岩波少年文庫<br> フィオリモンド姫の首かざり

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岩波少年文庫
フィオリモンド姫の首かざり

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  • サイズ B6判/ページ数 222p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784001121353
  • NDC分類 K933
  • Cコード C8397

出版社内容情報

世にも美しいフィオリモンド姫にはおそろしい秘密が隠されていました…表題作のほか,若いさすらいの竪琴ひきとその妻の哀切な物語,民話風な楽しい話など7編をおさめた,幻想的で不思議な童話集.

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

たつや

49
作者は生涯で3冊だけ本を出したそうで、これはそのうちの一冊。偶然にも3冊読み終わりそうです。本作は、短編集でしたが表題作が、女性の美意識や醜さを童話という手法で、大胆に表現していると思います。美しい姫のその美しさは魔女の魔術によるものでした。さて、王様が姫に婿をとろうとすると、その候補が次々に失踪していく。消えた王子達はなんと、姫の魔術にかけられていた。その魔術とは?うん、ミステリーっぽくもなるし、怖い作品でした。2017/03/11

星落秋風五丈原

24
7話収録。冒険するお姫様「賢い姫君」めちゃくちゃ悪いやつなので助け出されもしないお姫様「フィリオモンド姫の首かざり」矢川澄子訳。首かざりのチェーンに触った人はそこに掛かる宝石になってしまう、食べると不平不満を言いたくなるパン「不幸のパン」ウォルター・クレインの挿絵。1997/01/11

syaori

24
お姫様や王子様がいて魔女がいて、しかしおとぎ話のお約束どおりでない、少し苦い後味の物語たちが収められています。作者はウィリアム・モリスやロセッティなどと交流があった人のようで、そう思ってみると美しいけれど実は魔女で求婚者を次々と宝石に変えてしまうフィオリモンド姫はもちろん、姫の秘密を突き止めるヨランダや、呪いを受けて金の竪琴に変えられてしまい、彼女を探して世界を放浪する夫が竪琴を鳴らすたびに「私はここよ」と訴えるクリシアにも、ラファエル前派の描く女性のような、ファム・ファタルの面影を見る気持ちがしました。2016/08/05

かもめ通信

23
祝 #岩波少年文庫 #創刊70周年 読書会に参加すべく手にした『針さしの物語』がなかなか面白かったので、メアリ・ド・モーガンの短篇集をもう1冊読んでみることに。なんといっても表題作が面白かった。この作者の一連の作品は、フェミニズム解読をしても面白いかも。他にもなかなか読み応えのある短編が6編。絶版のままにしておくのはもったいない1冊だ。 2020/09/25

Kira

9
何度目かの再読。1996年9月に本書が出版された時は本当にうれしくて買いに走り、愛おしむように読んだ。同じ作者による『風の妖精たち』(1979年)を読んで以来、作者の名前は忘れられなかった。本書には少し長めの物語が三編と、十数頁の短編物語が四編おさめられている。美しい姫が邪悪な魔術に染まっている話「フィオリモンド姫の首かざり」、呪われた村を救った妻とその夫がたどる悲劇を描く「さすらいのアラスモン」、心を失った姫のために苦労を耐え忍ぶ王子の物語「ジョアン姫のハート」など、お話の面白さはとびきりである。 2017/09/16

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