出版社内容情報
雪道に迷った父親の命をすくい,お礼に娘を要求した不思議な男,メリーゴーランドの好きな幼い双子の兄弟の神秘的なひと晩の体験,縫い物の得意な美しい木こりの娘……幻想的で楽しい6編
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
12
18日の5年生のブックトーク授業ように選本。『冬休みに読む長めの本』のリクエストがありました。今回は岩波少年文庫から多めに選本。『 メリー・ゴー・ラウンド / 七面鳥とガチョウ / 木こりの娘 / 妖精の船 / 氷の花たば / 麦の子 ジョン・バーリコーン 』ファンタジー♪という感じの6編。表題作の『氷の花たば』は、雪道で迷っていたトム・ワトソンを助けたお礼に、娘をよこせという話でよくある民話かな?と思ったけれど、悲惨さのないオリジナルでした。2020/12/16
Kira
7
英国の作家アリソン・アトリーの童話集。個人的には、先に訳された『西風のくれた鍵』に比べると、お話の面白さがいまひとつという感じがする。フェアリー・テイルズの伝統は確かに息づいているのだが、設定が現代により近づいているようで、物語の世界にひたりきることができなかった。会話文の訳が少し硬い感じがするのも、楽しめなかった一因かも。 2017/09/26
ムーミン2号
7
『時の旅人』のアリスン・アトリーさんの短編集。6編が収められており、いずれもどこかで聞いたような、読んだような要素から、一つの独立した物語として形成されていることが感じられる・・・そんなことより、とにかく楽しい物語集で、主人公に大変な悲劇が待ち受けているわけでもなければ、悪者が闊歩して苦しめられるような展開、というわけでもない。読み終えれば、各話とも何となく暖かい気分になれる。2019/05/18
ブラックティー
1
大昔に読んでいたのだけれど、内容をまったく覚えていなかったので再読。6つのお話が収録されています。一見どこかで聞いたことのある民話風でありながら、実は作者のオリジナリティあふれるすばらしい物語ばかり!桜の花びらを縫い合わせたドレス、霜の花のブーケ、ネズミの水夫が操る妖精の船…何で忘れちゃっていたのだろう?挿絵もこの本の世界観にあっていて大変よかったです。2011/02/26
Mimi
0
アリソン・アトリーの短編集、 ファンタジーな恋愛物語が多いです。 特に、″くまさん″に恋してしまう 娘さんのお話が印象的。 自分の将来のウェディングドレスについて、うっとり考えてしまう可愛い娘さん、相手はくまさん。 石井桃子さんの訳す恋愛物語の美しさ!2021/06/12