出版社内容情報
行方不明の姉が突然帰ってきた.マスコミは大騒ぎするし,ぼくたち家族の日常生活はめちゃめちゃ……平和な一家をまきこんだ事件を軽妙なタッチで描き,意外な結末に導くミステリー.
内容説明
行方不明の年の離れた姉が、突然もどってきた。マスコミは大さわぎ。ぼくたちの生活のリズムはめちゃくちゃ…。平和な一家をまきこんだ事件を軽妙なタッチで描きながら、意外な結末へと導く、ミステリー。小学上級以上。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たつや
48
挿し絵もストーリーも怖いミステリーでした。岩波少年文庫祭りのなか、カニグスバ―グ月間で集中的に読みましたが、面白かったです。2017/02/25
スイ
9
うわー!うわー!すごいな…! 誘拐されて死んだはずの姉が突然戻って来る、というミステリーでは定石の筋書きなのだけど、その不穏な面白さと同時にシビアに世界を描きながらも子どもに寄り添うのがさすがカニグズバーグ。 ラストは胸が詰まる。2019/08/15
斑入り山吹
7
すばらしい。心底へとへとになって手に取ったわたしにぴったりだった。家族という構造の中で起こる、病のようなもの。それは当人には分かりにくのだ。へとへとになった原因の一つがまさしく巻き込まれつつあるこういうことだったから、胸に迫る。理不尽さに対して怒りがわき起こるんだよ。勇気と作戦。カニグズバーグにはいつも教えられる。これはヤング向けというより、大人向きだと思う。もちろん、若いころに読んでおいて、色々分かるようになってから読むのもとても良いと思うけど。2013/10/21
april-cat
7
これはなかなか読みにくい本なのだけど、というのは話が見えてくるまで結構長く宙ぶらりんにされるので、せっかちな読者には厳しい。でも読み終えた時の圧倒的な存在感、満足感はさすがカニグズバーグ。子どもにこういう本を読んでもらうための仕掛けや工夫がかかせないと思う。2012/10/05
かたつむり
4
なかなかストーリーを掴むのが大変であるけれども。キャロラインの決意。ハイジの決意。女性がなにかを決断するときというのは、なぜかすっと心に響くものがある。よし。頑張れ。って言いたくなる。心なしか捨てなければならないものが多いからのような気がするから。2013/06/19
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