出版社内容情報
トムは真夜中に古時計が13も時を打つのを聞き,昼間はなかったはずの庭園に誘いだされて,ヴィクトリア時代の少女と友だちになります.歴史と幻想が織りなす傑作ファンタジー.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
更夜
7
今、本の整理をしていて極力、電子書籍へ移行しているのですが、この本も電子書籍化されていました。 ジョン・ロウ・タウンゼントという児童文学者が「30年に一度の傑作」と書いた古典と時を描いた児童文学の古典と言えましょう。初めて読んだのは小学生の時ですが、今回読み直してみて、庭というものの描写のすばらしさ、真夜中になると出現する過去の庭園の時はばらばらですがその構成のうまさにびっくりしました。子供の時に読んで欲しい良書。2024/05/12
You
0
■高学年以上■高杉一郎訳■トムの季節は夏なのに、そしてハティ側で一番印象的な季節は冬なのに、何故かこの本を読むと秋を感じます。夏に出会った友達が、夏休みの終わりが近づくにつれ遠くへ行ってしまうイメージ、或いはもっと、大事な友達が自分を置いてどんどん先へ行ってしまう寂しさ、そんなイメージが秋と重なるのかなあ。トムの夏休みという限られた短い時間の枠の中に、果てしなく遠く長く流れた時間をそのまま、縮めるでもなく要約するでもなく、すっぽり納めてしまっている。何とも言えない神秘、不思議さの原点はそこにあるのかな。2013/09/25
ほん(ぷちわら)
0
ファンタジーが入った昔のヨーロッパが舞台の話。秘密の花園と同じような感覚で読めて好きなタイプの本。2013/08/03