出版社内容情報
算数のにがてなヴィーチャ,国語のできないシーシキン――ソビエトのいたずらっ子たちの姿をいきいきと描き,真の協力とは何か,真の友情とは何かを考えさせる学校物語の傑作.
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たつや
51
インフルで寝込んでいましたが、今朝復活。この本、タイトルが、何故「学校の友だち」じゃないんだろう?と、ゴロの悪さが引っ掛かってましたが、内容は国と時代が違うだけで、私の子供の頃と何ら変わらない生き生きとした子供たちが描かれてます。面白かったです。でも、終りかたが「僕の話したかったことはこれで全部なんだ」という終りかたが、ある意味斬新で笑え全ての小説で、この終りかたが通用しそうだ。2017/02/05
ぽけっとももんが
8
先日読んだ「物語を忘れた外国語」に出てきたこの本。だから多分40年ぶりくらいに読み返した。著者のこども時代を反映しているのだろうから、100年くらい前のしかもソ連が舞台だけれども、さほど違和感はない。わたしは昔から犬に数を数えさせるやり方を知っているのだけれども、どうやらそのネタはこの本だったようだ。そして多分、シーシキンは今なら学習障害と診断されそうだな、と100年後の読者は考える。そんな概念のなかった100年前のシーシキンは努力で克服することになっているけれども。2018/10/07
ぱせり
4
国が違う、時代がちがう。そうして、何がよくて何が悪いかも微妙にちがうが、変わらないものはいっぱいある。変わらないものについて丁寧に描かれていてるから、共感する。応援する。自分が学校に通っていた時のことを思い出す。テストも通知表の評価も嫌だったねえ。2025/02/05
nanaco-bookworm
3
T附属小のS先生のお話から感化され「全員の子がわかるまで算数をやりたい」と考えトライしてレポートした私。レポートを聞いて下さった仲間の一人M子さんが「〇〇さん(私のこと)の話を聞いていたらこの物語(ヴィーチャと…)を思い出した」とおっしゃっていた。それを聞いたらこの本が読みたくなり古本を購入。わからない子がわかるまで学級皆で粘ることの是非をずっと考え続けて読んでいた。今もまだ答えが出ない。多分、プライドを傷つけず本人の力の限界を理解しつつ、でも、諦めないで粘る事、が答えかな。これからも考え続けてゆこう。2019/09/22
まりこ
3
舞台は旧ソ連の小学校。4年生のヴィーチャは算数が大の苦手。すっかり心を入れかえて勉強する!はずが、今日も先延ばしにしてしまう。何度目かの決心の末のヴィーチャの嘆き「あぁ。ぼくに足りないのは意思の力だ」 頑張ればできる、真の友情、勉学に励む・・こう書くと読む気が失せるな(笑)でも、面白い!古めかしい訳も、優等生的なテーマも、難しい名前もなんのその、ぐいぐい読めるのは、子どもらしい子ども達が生き生きと駆け回っているから。説教臭さを感じないのも不思議。手は伸びにくいが、読んだら嬉しくなる1冊。小学校高学年から2013/11/04
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