内容説明
「シンデレラ」は西ヨーロッパに伝わる昔話ですが、世界中のほとんどすべての文化圏に類話が見られます。紙に書かれた最も古い記録は西暦850年の中国にあり、さらに昔に中東で生まれたと考える研究者もいます。バーバラ・マクリントックは、17世紀フランスのシャルル・ペローによる再話をもとにしてこの絵本をつくりました。パリに旅行したときに「シンデレラ」の絵のイメージが浮かび、ヴェルサイユ宮殿やパリのオペラ座をモデルに王子の城を描きました。登場人物の服装や髪形はルイ14世時代のものです。マクリントックはまた、フランスの画家ワトーやフラゴナールの絵画の影響を受け、ジャン・コクトーの映画やベルギーの絵本「タンタンの冒険」シリーズも参考にしています。ほとんどの場面にさりげなくネコが描かれていますが、モデルは愛猫のピップです。
著者等紹介
マクリントック,バーバラ[マクリントック,バーバラ] [McClintock,Barbara]
米国ニュージャージー州生まれ。19歳で絵本作家を志し、モーリス・センダックのすすめでニューヨークに移る。コネチカット州在住
福本友美子[フクモトユミコ]
公共図書館に勤務した経験をいかして、翻訳、評論など幅広く活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鴨ミール
32
シャルル・ペローによる再話を元にした絵本なので、靴に足を合わせてナイフで切る場面はない。最後は継母も姉たちも許している。本人たちも反省したとある。辺りはやはり、あまり納得できないわね。しかし、姉の髪を結い上げながら「かみ毛でもひっぱってやりたいと思い」ドレスを貸してと姉に頼みながら断られても「こっそり微笑み」って!ちょっとシンデレラのイメージが損なわれるわ(笑)猫がどの場面にも出てきたり、絵はどの場面も細かくに書き込まれています。2024/01/29
ぼりちゃん
29
好きな絵本作家バーバラ・マクリントックのシンデレラ!クラシカルな画風で細部にまで装飾品が描き込まれ、かわいらしくも美しくて落ち着いた雰囲気が好き。まわりはすべて悪者で幸薄いシンデレラが最後に大きな幸せを享受する そんな今までのシンデレラとは少し違い、泣いたり笑ったり茶目っ気もあり生き生きとしていて最後はまわりの人たちにも変化が見られる、そんなシンデレラ像が新鮮でした。 わ〜素敵だね〜✨と見てたけど7歳男子には共感できなかったらしく、母がキュンキュンするたびふざけて中指立てられました(ノД`)シクシク 7歳2022/05/04
sui
19
シンデレラの絵本。家にあるけど、これを買えば良かったなーと後悔しています。絵が繊細で温かく、楽しい。2016/11/03
カタコッタ
16
色々な『シンデレラ』がありますが、これはマクリントック渾身の一冊だと思います。ドレスやインテリアなど良く研究して書かれています。表紙も印象に残ります。シンデレラのお話は世界中にあるそうです。こういうところ、面白いですね。 2024/02/06
あおい
16
流れるようなヒラヒラのドレス、髪型も個性的。階段を駆け降りる姿も躍動感があっていい。意地悪ばかり言う姉達の髪を引っぱってやりたいと思いながらも綺麗に結い上げる優しいシンデレラ。2023/06/11
-
- 和書
- トランプ最強の人生戦略
-
- 和書
- 夢のなかの夢 岩波文庫