出版社内容情報
月夜にかがやく黄金色の肌に，黒い髪．人間とそっくりの伝説の生きもの，シグアパ．人間とちがうところは，後ろ向きについた足！ それは，足あとをたどられないようにする大切なひみつなのですが，好奇心おうせいなシグアパの女の子のせいで，ばれそうになってしまいます．カリブ海の青色に，目と心をうばわれる一冊．
内容説明
人間とそっくりの伝説の生きものシグアパには大切なひみつがあります。それは足あとをたどられないようにするために足が後ろ向きについていることです。しかし、好奇心旺盛なシグアパの女の子が…。
著者等紹介
アルバレス，フーリア［アルバレス，フーリア］［Ａｌｖａｒｅｚ，Ｊｕｌｉａ］
１９５０年、アメリカ生まれの詩人、作家。生後すぐドミニカ共和国にわたり、１０歳のときアメリカへ移住。１９９１年に最初の小説『ガルシア姉妹はどうやって英語のなまりをなくしたか』がベストセラーになる
ネグリン，ファビアン［ネグリン，ファビアン］［Ｎｅｇｒｉｎ，Ｆａｂｉａｎ］
１９６３年、アルゼンチン生まれのイラストレーター。メキシコで美術を学び、現在イタリアに在住。イタリアをはじめ、ヨーロッパで活躍中
神戸万知［ゴウドマチ］
英米文芸翻訳家。ニューヨーク州立大学卒業。白百合女子大学大学院博士課程満期退学（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
34
質感のある幻想的な絵が印象的です。ドミニカ共和国に伝わる〈シグアパ〉という美しい種族の伝説をモチーフに描いた淡い恋の物語。黄金色の肌と長い黒髪を持ち、水の底に住むシグアパ。人間たちに住みかを知られないよう、足が後ろ向きについていて、足あとをたどられることがありません。しかし、シグアパの少女グアパは油断したばかりに、人間の男の子に見つかってしまいます。「人間は恐ろしい」と聞かされていたグアパに、少年はとても優しく接します。彼のことが忘れられなくなったグアパがとても健気で愛らしいのです。2011年11月初版。2015/06/07
魚京童！
9
見れないから、見たい。食べられないから、食べたい。できないから、したい。全部できたら人生終わりだよね。私みたいだ。やりたいことなんて限られている。全部やってしまった。完璧な部屋ができてしまった。そう思ってしまった。もうすることがない。これ以上が望めない。目標に向かってつっぱしってきたのに、ゴールテープを切ったら困惑してしまった。次はどこに向かおうか。そんなことを考えながら、流されている。井戸を出てしまったから。井の中の蛙であれば、上だけ見ていればよかったのに、世界の濁流に流されている。もう流されるのには飽2020/07/19
Ryo
8
図書館。なんとも印象的で引き寄せられる絵本。足反対は恐い^^;すごい短絡に思い付いた設定のお話なのかと思いきやこうゆう民話がある地域があると巻末で知って驚きました。姿は人間と変わらず（足以外）この本では大きさ人間と一緒でしたけど小さいverもあるらしい。人形のようなものかな？2013/08/10
april-cat
8
足が前後ろ反対についているシグアパ。足が反対って、とても生理的には嫌なんだけど、読み終わるとなんとなくシグアパのことが心に残ります。前に読んだ時には、なんか変な話…で終わってしまったんだけど、ずっと心に残ってました。題名がわからなくなってて、再読できなかったんだけど、今日、本屋で再会しました！2012/03/07
遠い日
5
ドミニカ共和国の伝説。海に住む類稀な美しさをもつシグアパの物語。まるで人間のようななりだが、決定的に違う部分がある。それはシグアパの身を守るためのもの。一人の勇敢で向こう見ずな女の子の行動が、シグアパと人間の関係を少しだけ変化させていく。人ならざるものの神秘を感じるお話だ。もしかしたら、この世ににこんな不思議な生きものがいるかもしれないと思うだけでも、神妙な気持ちになる。2014/10/30
