内容説明
戦場のイラクに眠っていた5000年前の戦いと愛と平和の物語。
著者等紹介
ヘンダソン,キャシー[ヘンダソン,キャシー][Henderson,Kathy]
画家であり版画家。子どものための物語も書いています。『小さなボート』の物語は、カート・マシュラー賞を受賞し、スマーティズ賞の候補作品になりました
レイ,ジェイン[レイ,ジェイン][Ray,Jane]
すばらしいイラストレーションで世界の本好きを魅了してきた画家。『天地創造のおはなし』はスマーティズ賞を受賞しました
百々佑利子[モモユリコ]
東京女子大学卒業後、ニュージーランド、オーストラリアの先住民の伝承文芸の翻訳・研究を行なった。日本女子大学児童学科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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ヴェネツィア
254
キャシー・ヘンダソン 再話、ジェイン・レイ 絵。元はシュメールの伝承物語。ルガルバンダは、あのギルガメシュの父。したがって内容的には『ギルガメシュ』よりも古いということになるのだが、実証的にはどうなのだろう。約5000年前の物語である。ルガルバンダは、エンメルカル王から王位を継承するのだが、その際にウルクの女神イナンナの助けと、仲介者アンズー鳥の守護といった神性を付与されるのである。英雄物語でありながら、ルガルバンダが戦において獅子奮迅の働きをするわけではないところが面白い。ルガルバンダの偉大さよりも、⇒2025/04/07
みにみに
10
古代メソポタミアの叙事詩を美しい絵本にしたもの。楔形文字で粘土盤に書かれていた現存する世界最古の物語。ロマンだな♪ 小学生でも楽しめる語り口に工夫されていますが、神話っぽいのでつじつまがあうようなあわないようなかんじ。太古の昔はやはり太陽や月や自然が神様なんだな。2012/07/09
杏子
9
古代シュメール文明の物語が現代に蘇った。… 想像力に富んだ美しいイラストと生き生きとした語り口調の文章とによって、古代の物語…ルガルバンダ王子の物語が現代に蘇りました。 発掘された粘土板の中に埋もれていたと思うと感慨深くなっちゃいますね〜 2008/10/21
Koning
8
絵本なのだけれど、侮れません。のURLが序文にある通り、ウルク第1王朝のルガルバンダ王の子どもの頃の活躍を描く叙事詩2つから再構成された物語。1つの物語として無理が無いようにしているだけなので、のギルガメシュ伝説をまとめて標準版を作った古代バビロニア人と同じとも言えます。奇しくも王名表ではルガルバンダはギルガメシュの父。大英博物館に通い詰めたというイラストレーターの絵もウルのスタンダードや鷲の碑に描かれたものを思い起こさせる正確でも美しい描写が素晴らしいです。これは子どもだけのものにしては勿体ないです。2012/03/07
ソルト佐藤
6
絵本。ストーリーはルガルバンダ王子が本当にかしこいので、あんまりピンチとかにはならず(笑 でも、絵は素晴らしい。見果てぬ古代へ誘ってくれる。あと、そっくりの7人の兄王子のうち、ルガルバンダ王子のために、いつも泣いている一人がなんかすき(笑2019/03/03
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