あの年の春は早くきた

あの年の春は早くきた

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  • サイズ A5判/ページ数 282p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784001109863
  • NDC分類 K943

出版社内容情報

空襲で家を失い,脱走兵の父をかくまいながら,ウィーンの森にある無人の別荘で暮らす家族.非常時にもかかわらず,8歳の少女クリステルは持ち前の好奇心と行動力を発揮し,皆をはらはらさせます.

内容説明

空襲で家を失い、脱走兵の父をかくまいながら、ウィーンの森にある無人の別荘で暮らす家族。非常時にもかかわらず、8歳の少女クリステルは持ち前の好奇心と行動力を発揮し、皆をはらはらさせます。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

はる

58
空襲で家を失い、脱走兵の父をかくまいながら、知人の別荘で隠れて暮らす8歳の少女クリステルと家族。しかし、ついに敵のロシア兵たちがこの家にやってきます…。緊急時でありながらお転婆で好奇心の強い少女の視線で描かれた物語はどこかユーモラス。戦争によって右往左往する大人達の姿をシニカルに見つめます。純粋な彼女の目に映る戦争は滑稽で物悲しいものでした。決して良い子ではなく、むしろ大人から見れば面倒くさい主人公の女の子が幼少の頃の私と重なります。ウィットに富んだ文章で楽しめました。2018/03/11

たつや

43
著者ネストリンガーの自伝的作品だそうです。戦時中の描写が細かくリアルで、緊迫したなかにも、ふと、笑えるところもあり、少女の心情に心動く。国は違うが日本の戦時中も、こんな気分でいた子供がいたかも?とも思える。そして、戦争の終わりは驚くほどあっけない。不思議な気分で本を閉じた。2017/01/23

ぶんこ

33
ウィーンの自宅が爆撃され、住む所を失った一家が地方の別荘管理人として疎開。権力を持つ者へと迎合する大人の姿と、只々怒りに任せて怒鳴り散らす祖母。人々の様子が8歳の女の子目線で語られている児童書で、一般の戦時物とは違って興味深かったです。天衣無縫といってよいクリステルの巻き起こすトラブルにヒヤヒヤしっぱなしで疲れました。この子がユダヤ人だったら?収容所でも同じような発想で動いたら?と考えてしまい、正直好きになれませんでした。コーンがどうなったのか?物語に入り込みすぎてしまい楽しめませんでした。2018/04/27

絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく 

1
【子どもの本ブックトーク】おすすめリスト2012/04/11

ひとみ

1
1945年の春、敗色濃厚なウィーンの街に暮らす主人公一家は、さる夫人の別荘を住み込みで管理することに。爆撃で家も半壊状態の主人公たちは、その申し出を受け入れる。軍隊から脱走した父たちもいる中、ついにソ連兵がやってきて…とかくと真面目な反戦文学みたいだけど、怯えて緊迫する大人たちをよそに好き放題に生きる子供の目から語った物語な為実は相当笑える所の多い小説だった。それが戦争のもたらす犠牲の多さを告発し、体制への批判にもなっている。今現在絶版中なようだけど、本当に惜しい。2012/01/09

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