出版社内容情報
ナスティは11歳になるのに,大のこわがりや.犬もるす番も,夜中のトイレもだめ.そんなナスティのところに幽霊が出たのですから,アパート中をまきこむ大さわぎに.現代の子どもをいきいきと描きます.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
縄文会議
3
ウィーンが舞台。守護天使がいたらいいのにと思ってるこわがりな女の子ナスティは、アパートに住む幽霊ローザと出会い、ローザが守護幽霊になってくれる。ローザが語る過去の話にナチスが出てくる。ユーモアの中に芯に一本通っている感じがよい。作者の娘さんによる挿絵はかわいいけど、日本での手にとりやすさというと微妙かも…。そこがちょっと惜しい。2022/06/20
joyjoy
3
…「みんな、いつも見てるだけで、なんにもいわない。ほかの人が何かやってくれるのを、ただまっているだけ。世のなかの不幸の多くは、そこから生まれるんだよ!」、「しかたがないなんていってちゃだめなんだよ。でないと、そもそもやろうとしていたことがなんだったのか、わからなくなっちゃうからね!」…戦時の苦しさを体験したローザの言葉、実感がこもっている。生きてた時も、幽霊になってからも、行動力のあるローザはかっこいい。また、ナスティに、たたかい方についてアドバイスをくれる歴史のベルガー先生も素敵だった。2021/06/14
timeturner
3
どんなときでも間違ったことにはノーと言える勇気をもつことの大切さを教えてくれる。そして大切な人のためには自分の弱さを克服することも。2013/04/02