出版社内容情報
みごとなプロポーション(?)をほこるカエルたちが,華麗な踊りをひろうしてくれます.絵本をめくっていくうちに基礎知識がいっぱい得られる,うれしいバレエ入門書です.舞台が何倍も楽しくなるでしょう.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
emi
39
タイトルから、カエルさんがバレエを習うほんわかした絵本かなと思われた方。残念ながら、違います。絵本とありますが、これは大変真面目なバレエのパ(ステップ)についての図解本なのです。非常に緻密なタッチの絵から見ても分かるとおり、一つ一つのパの筋肉を丁寧に描き留めています。文章も上品。ただ注目すべきは、モデルは皆カエルという事。その可笑しさを含め、よくできた本です。ただし、バレエは動きの連続です。今このパをしてるなんてそう気づきません。どんな動きでも優雅に見せる。バレリーナたちの苦労が分かる一冊でもあります。2015/05/28
kiisuke
37
面白い。好みの分かれる雰囲気ですが好きな方は堪らないのではないでしょうか。『バレエを小さな子どもにもわかりやすく伝えるための絵本』というような単純な趣旨ではないものを感じました。地元図書館には『芸術』のコーナーに並んでいます。バレエの技術の基本、バレエの歴史と芸術的な特徴を風変わりなカエルのイラストレーションを使って説明してあるのですが、その正統派で真面目な文面と滑稽なカエルのイラストのギャップがなんともおかしみに溢れていて。多少皮肉を交えた語り口で人生哲学的な要素も含まれた非常に楽しめる一冊でした。2015/06/02
Roy
31
★★★★+ 気取った表情の蛙が、どてどてした肉体を弾ませポジションをとったり、ポーズを決めたりする姿が非常に阿呆らしく、共にやってみようかという気持ちにさせてくる。なので、やってみた。やっぱり憧れは第5ポジションからのアントルシャで、アン・ドゥ・トロワとリズムをとって、本格的にやってる風を鏡の前でかもし出すのだが、いかんせんアン・ドゥ・トロワをどこに噛ませば良いのか分からない。トロワで飛べたら、多分正解なのだろう。2009/08/12
あたびー
30
ごくごく真面目で、かなり専門的な用語を並べた、素人向けのバレエ入門書だと思う。ただ、モデルさんがカエル。でもよく考えてみて。カエルに贅肉はない!そしてあの腿!ロイヤルバレエ団「ピーターラビット」でカエルのジェレミー・フィッシャーどんの素晴らしい舞踏を思い出してみて。巻末にはバレエという芸術の哲学的解説が真摯に述べられています。所で巻頭ヌレエフの名が見えますが、松山バレエ団とヌレエフの公演を見たことがあります。森下洋子さんが跳躍から降りてもヒソリとした音しかしない(私は前から7番目の席)事に驚愕しました。2020/07/03
ume 改め saryo
28
とても真摯的にバレエを語っている一方で、どこまでも砕けたイラストと遊んだ文で構成されています。 なぜカエル? という部分と、親切で奥が深い解説のハーモニーが面白い(*^0^*)/ ちょっと無い感じの絵本ですね(*^0^*)/2014/03/06
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