海の王国

海の王国

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  • サイズ A5判/ページ数 191p/高さ 23cm
  • 商品コード 9784001103854
  • NDC分類 K933
  • Cコード C8097

出版社内容情報

海の宮殿にあこがれた漁師の物語をはじめ,自由な空想力を駆使して再話されたロシア,バルカン諸国の昔話11編.グリーナウェイ賞受賞画家による幻想的な挿し絵を多数収録.

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

カフカ

51
ロシアとバルカン諸国の昔話を再話した物語集。エイキン特有のへんてこさ、可愛らしさはどは少なく毒や皮肉が多めだったが、それでも上手くエイキンの味が出ていたと感じる。さらっと裏切られたり、結構残酷な話だったりするのに、めでたしめでたし風に終わるのがなんとも面白い。ヤン・ピアンコフスキーの影絵のような挿絵は今作も魅力的。でもやはり再話した物語より、エイキンが一から作った物語の方が好み。2023/09/10

かりさ

51
エイキンのダークファンタジーと、ピアンコフスキーの挿画が美しい御伽噺を語ります。異国で伝わる昔話にちょっぴり闇と毒をふりかけたエイキンの空想世界。どこか懐かしく迎えてくれる優しさと仄暗さに包まれたゆたう心地良い時間でした。ここ数日読書が出来ずにいましたが、久しぶりの物語に選んだジョーン・エイキンの神秘的な空想世界…とてもとても良かった。児童書だとか括らずに扉を開いてみればこんなに面白くドキドキさせてくれるお話が待っています。エイキンの物語と、美しいピアンコフスキーの挿絵が芸術品のように綺麗で癒し。2020/06/27

小夜風

22
【図書館】「しずくの首飾り」と同じくエイキンとピアンコフスキーのおふたりの夢のような美しい本です。お話が結構理不尽で残酷でシュールなのですが、エイキンのオリジナルではなく、ロシアやバルカン諸国の昔話を再話したものだそう。シルエットの挿絵が本当に美しくて素敵でした。エイキンの本、復刻してほしい……。もっともっと読みたいです。2015/09/30

シュシュ

21
昔話集。特に好きなのは『ナシの木』。たった一本のナシの木しか持っていなかった3人兄弟が、天使ガブリエルに親切にして、欲しい物を与えられる。上の2人の兄は、それぞれ葡萄酒と牛をもらい、そのうち強欲な経営者に変わってしまう。末の弟は、キリスト教徒の妻をもらって慎ましく幸せに暮らす。天使は、最後に2人の兄の持っている物を消してしまい、2人はまた、美しいナシの木とともに暮らす。その様子は、お金持ちのときよりも幸せに見える。「人によっては、はたからあれこれ手出しをしないほうがいいこともございますよ」とガブリエル。2020/04/19

ヴェルナーの日記

4
本作の題材が、ロシア童話やバルカン諸国の昔話を再話した物語なので、今迄のエイキンの作品とは一味違ったモノに仕上がっている。本作の挿絵を担当しているヤン・ビヤンコフスキー氏の影絵的なイラストが、独特の世界観を醸し出していて、本作品に不思議なフェアリーティーズ(正調なイギリス風妖精物語でない)の世界を創り出した作品と言えるのでないだろうか。2013/09/08

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