出版社内容情報
人間のことばをはなす黒ネコのミケシュは村の人気者です.ヤギやブタくんと3人組をつくったり,学校へ行ったりして,いつも村は大さわぎ.ところがある日,おばあさんの大切なつぼを割ってしまって…….
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ワッピー
39
【寅年にネコ本を読もう!】テーマ本。チェコの画家ラダのデビュー作で、ボヘミアの農村の生活や価値観そのままに語られるミケシュと動物たち、人間たちの喜劇に何度ニヤニヤしたことか。まだ戦争の影もなく、森に囲まれた小さな村は外との交流も少ない素朴な世界。飼い主のペピークや村の動物仲間とゆかいに暮らしていた、素直な黒ねこミケシュが後半で外の世界とつながって村に新しい文物をもたらす「世界観の拡大」には、どこか懐かしさがあります。時間の流れが違う過去の話を読むたびに、身の回りに灰色の男たちの痕跡を感じるワッピーでした。2022/12/31
yoneyama
6
1887年生まれヒトラーと同世代のチェコの童話挿絵作家。彼の絵はどっかで見ている懐かしさ。豚、山羊、イヌ、猫、じいさんばあさん。チェコの牧歌的なデザインの代表はこのあたりと思います。大戦間時代のチェコ独立とナチ支配、共産政権下だけど、チェコの土着色はここに凍結保存されている。ほぼ同時代のヨゼフ・チャペックが反ナチ風刺画で強制収容所送りになったけど、太いペンで書く牧歌的な画風はわりと近い。ボヘミアっぽさなのかな。子どもの寝床で創作した適当な話っぽくて思い出す。黒猫も大好き。いまは絶版で図書館で借りました。2021/01/30
あんぶろーず
0
子供の頃好きでよく読んだ作品。