出版社内容情報
ごうじょうでごめんなさいが言えず,だいじなお人形を手放すことになったスザンナのお話と,ほんとうのなみだをながしたビロードの子うさぎの物語.おもちゃと子どもとの愛情をえがいた,あたたかい絵本.
内容説明
花びんをこわしたのに、ごうじょうでごめんなさいを言えないスザンナ。ほんとうのなみだを流したビロードの子うさぎ。おもちゃと子どもの愛情をあたたかく描いた傑作2編。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
のっち♬
98
子どもとおもちゃの関係を扱った2作。『スザンナのお人形』はきかんぼうな娘のおもちゃを親が次々と競売にかけるというもの。それも本当の羊毛から作られて動かすことも鳴くこともできるヒツジとかおちちをだしたりないたりするメウシとか、ハイテク度合いがすごい。最後に残った人形のジョセフィンはかわいがられすぎてぼろぼろ状態なのは『ビロードうさぎ』と同様。その『ビロードうさぎ』は酒井駒子の絵と比べるとポピュラリティは落ちるが、ラストシーンの描写が異なるのはポイント。これでこそ子どもとおもちゃの絆は鮮やかに表出すると思う。2024/07/07
gtn
24
本当は素直になりたいのに、タイミングを失ったスザンナ。しかし、おそらく同い年と思われるボロボロの人形が、スザンナの背中をそっと押してくれた。2019/12/06
花林糖
14
親に謝れない強情なスザンナのお話と、本当のうさぎになったヌイグルミのビロードうさぎのお話。タイトルは知っていたけれど未読だった「ビロードうさぎ」こんなお話だったんですね。高野三三男さんの雰囲気ある挿絵も素敵です。2015/09/18
ツキノ
13
ビロードうさぎを先に読んだのだけれど、スザンナのお人形が想像以上にもおもしろかった。おとなが子どもに本気を見せる。スザンナにもちゃんと自分自身の大切なツボがある。ビロードうさぎは2002年に原書と同じ形で再訳されているので、そちらも読むことにする。2016/03/07
どあら
13
年末の図書館ブックトークで紹介された絵本。2015/12/30