出版社内容情報
丸山眞男が晩年まで力を注ぎ、書籍刊行を目指したが果たせなかった「正統と異端」の研究。本巻には、憲法のレジティマシーをめぐる言論環境が大きく変化し、昭和の終焉を迎えた1980年代後半の研究会記録を収める。対話の相手として、40年にわたり丸山に伴走した石田雄に加え、杉山光信、飯田泰三、松沢弘陽が登場。全5巻完結。
内容説明
「正統と異端」を問い続けて。日本国憲法をめぐる言論環境が大きく変化し、昭和の終焉を迎える1980年代後半、丸山と石田雄、杉山光信、飯田泰三、松沢弘陽とのあいだで繰り広げられた「正統と異端」研究会記録のほか、続補遺、人名索引などを収録。
目次
正統と異端二(近代日本思想におけるO正統の探求―和辻哲郎・津田左右吉・長谷川如是閑をめぐって(一九八五年五月二〇日)
正統性と合法性(一九八五年七月三日)
研究会の発足以来の経緯と問題意識の変遷―飯田泰三・杉山光信両氏を聴き手として(一九八八年一〇月一一日)
L正統問題のアクチュアリティ―松沢弘陽氏との対話(一九八八年一一月一〇日)
O正統とL正統(一九八九年一〇月二三日))
続補遺(お詫び;丸山先生に聞く―「リトル・マガジン」・先生・対話;「安曇野」完結祝賀会における丸山東大教授のメッセージ;荻生徂徠(寛文六年‐享保十三年 一六六六‐一七二八)の墓)