内容説明
本全集は、フィッシャー社(ドイツ、フランクフルト・アム・マイン)から刊行された『フロイト全集』(全十八巻、別巻一)に収録された全著作を翻訳・収録したものである。本巻には、一八八六年から九四年に執筆された著作を収めた。
目次
失語症の理解にむけて―批判的研究
論稿(一八八六‐九四年)(大学記念留学奨学金によるパリおよびベルリンへの研究旅行(一八八五年十月‐一八八六年三月末)に関する報告書
J.M.シャルコー著『神経系の疾病をめぐるサルペトリエール講義』への訳者まえがき
あるヒステリー男性における重度片側感覚脱失の観察
アーヴァーベック著『急性神経衰弱』書評
ウィアー・ミッチェル著『ある種の形態の神経衰弱とヒステリーの治療』書評
ベルカン著「聾唖の改善の試みとその成果」書評
H.ベルネーム著『暗示とその治療効果』への訳者序文 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Z
5
フロイト全集第一巻。未発達な神経の知識をうめる想像的なモデルに基づくためによくわからん。性的な抑圧が今に重点が置かれているか過去に重点が置かれているかで、現勢神経症(不安、恐怖症)とヒステリー、強迫神経症という区別するという観点を取っている。2022/12/21
PukaPuka
1
やっとのことで読了。失語症論、催眠と暗示、シャルコーについて、ヒステリー、不安神経症、恐怖症、強迫神経症に関して、後に精神分析理論を発展させる、その基礎となる論考、が書かれている。フロイトへの様々な批判に耳を傾ける前に、ここから読むべきなのだな、と分かった。マイケル・ジャクソンへの様々な批判に耳を傾ける前に、その音楽にどっぷり浸るべきであるように。次の第2巻、ヒステリー研究、ではどのように論が展開されるか(昔ヒステリー研究の人文書院版は読んだがよく分からなかったが、今度は)、楽しみである。2016/02/02
とく
0
また読むこと2017/12/23
tamioar
0
読み切るのに3年かかった。2017/05/27
Soma Oishi
0
予定としては2年かけて読もうと思っています。時間系列の構成なのでそれに従うことにします。 これはなかなか良いという感触を得ました。じっくりと吟味を必要とするものには読み易いということが絶対条件です。だれでもわからなければならない。 それでもその人が理解しないならそいつがアホか根性が腐っているのだ。そいつが犬のゲロより劣るものだからだ。 僕はフロイトは真理の在り方を示していると考えています。そしてそういったものは人間の反省に依っていると考えています。反省とは自己省察でありそれは悟性能力の錬磨であ2015/09/19