出版社内容情報
平和と民主主義を根源的に問いつづけた戦後日本最大の知識人,丸山眞男の全作品を編年集成した著作全集.1995-96年の第1次刊行に際しては,戦後問い直しの機運のなかで広範な丸山論ブームが巻き起こった.しかし,戦争体制に急傾斜する今日の危機的な日本社会のなかでこそ,本集は熟読されなければならないだろう.
内容説明
「如是閑さんと父と私」ほか、敗戦直後から晩年までの多様な作品を収める。
目次
1 丸山眞男氏に聞く(“社会不安”の解剖―丸山眞男氏に聞く;私達は無力だろうか―丸山眞男氏に聞く ほか)
2 諸寄稿文(社会思想五十年;運命的な会遇 ほか)
3 「みすず」読書アンケート(一九七七年読書アンケート;一九七九年読書アンケート ほか)
4 諸アンケート回答(三十代の鼓動;私の好きなレコード ほか)
5 公表書簡(津田左右吉宛(昭和十五年六月二十一日消印)
南原繁宛(昭和十九年七月□日平壌より葉書) ほか)
4 談話記事(岐路に立つ改進党;戦争責任について―思想の科学研究会一九五六年度総会における討論 ほか)
補遺(デモクラシーと人間性;政治と台所の直結について―それが何であるか、又それが何でないか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Ikkoku-Kan Is Forever..!!
3
「「近代」っていうものを、成熟した高度資本主義のモダーンじゃなくって、近代社会がうまれてくるその荒々しい原諸点でね、もういっぺん思想的につかみなおそうという・・・・・・その意味で「近代主義者」と言われるのは、むしろ光栄としますね。」p33これに「永久革命としての民主主義」という一節が続く。「近代社会がうまれてくるその荒々しい諸原点」。これが実感ではなく“想像力”として求められる今日、テンプレと言われようが、チープと言われようが、時代遅れと言われようが、堂々と「未完のプロジェクト」の認識から始めるしかない。2013/10/27
-
- 和書
- 酒ありて肴肴ありて酒