出版社内容情報
平和と民主主義を根源的に問いつづけた戦後日本最大の知識人,丸山眞男の全作品を編年集成した著作全集.1995-96年の第1次刊行に際しては,戦後問い直しの機運のなかで広範な丸山論ブームが巻き起こった.しかし,戦争体制に急傾斜する今日の危機的な日本社会のなかでこそ,本集は熟読されなければならないだろう.
目次
一九四九年(近代日本思想史における国家理性の問題;ラスキのロシア革命観とその推移;明治国家の思想;軍国支配者の精神形態;ニーバーについて;勉学についての二、三の助言;政治史・外交史;ジョン・ロックと近代政治原理;戦争初期の回顧;肉体文学から肉体政治まで;政治学入門(第一版)
山本新「ニーバーのマルクス主義批判」)
一九五〇年(権力と道徳―近代国家におけるその思想史的前提;「西園寺公と政局」あとがき;守田正義「近代音楽」;歴史と伝記;ある自由主義者への手紙;ラスウェル「権力と人格」)
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京都と医療と人権の本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
うえ
6
ラスウェルの書評より。「権力にとってマイナスに作用する無意識的なものとして…重要なのは、人事の問題である。自分で意識しない感情的要素が働いて、後継者や側近の人選を謝る場合は非常に多い。その結果、政治家がやがて自分を裏切るような者をこぶんにしたり、企業家が自分の周囲をイエスマンで固めたり、大学教授が第三流の頭脳を後継者にしたりすることになる。こうしたダイナミズムが何故起るかという事が人格の科学的研究にとってはきわめて大事なことである…人の周囲にどういう人物が集るかということで、その人間のイメージを描きうる」2022/04/19
Ikkoku-Kan Is Forever..!!
2
丸山も自分もだんだん調子出てきた。2013/09/06