出版社内容情報
『エンチクロペディー』において哲学体系を完成させたヘーゲルは,本書で「客観的精神」のよりいっそう精緻な展開を試みる.ヘーゲル体系真の理解のために待望久しい新訳で送る.上巻には「第2部 道徳」までを収録.
内容説明
本書はヘーゲルの『法の哲学』(Grundlinien der Philosophie des Rechts)(1821)の序言、緒論、第1部「抽象法」、第2部「道徳」の翻訳である。
目次
第1部 抽象法(34‐104)(所有(41)
契約(72)
不法(82))
第2部 道徳(105‐141)(故意と責任(115)
意図と利福(119)
善と良心(129))
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
てれまこし
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とりあえずページは全部繰ったが、どこまで理解できたか怪しい。柳田国男はよくバークと比較されるが、どこかヘーゲル的なところがある。それも折口がニーチェ、柳田がヘーゲルなどというレベルの話ではなく、より深い思想のレベルで。ヘーゲルは理想主義者であるのだが、理想は理想にとどまらず、現実の社会制度において現実化していく。我々の住む世界は、我々が理想によって作り変えた世界である。したがって、歴史的な制度も抽象的な原理で切って捨ててしまわずに、そこにひそむ理性を見出そうとする。ここら辺に保守主義と共鳴する部分がある。2017/12/30
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