出版社内容情報
時代の変遷を見据え,己れの芸術的姿勢を曲げることなく表現した,荷風半世紀余の全文業は,今なお私たちを魅了してやまない.このたび,編年順を基本に構成するなど新たな試みを加え,三十年ぶりの新編集・決定版全集としてお届けする.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mfmf
0
日かげの花、濹東奇譚、おもかげ等を収録。表紙が違うけど岩波書店で第十七巻だから多分これだろう。磯田光一の永井荷風でやたらと濹東奇譚を推していたし、明治~昭和頃の東京の雰囲気を知るにちょうどいいかと思って、この本をチョイスした。永井荷風は森鷗外を尊敬していたらしいけど、小説家としては森鷗外の方が上手な気がする、というより永井荷風の凄さがイマイチよく分からなかったな。当時の東京の雰囲気を知るには丁度良かったけど。ただこれを読んで東京を好きになったかというと、むしろそうでもない。2018/06/20