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ギリシア悲劇全集〈7〉エウリーピデース(3)

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  • サイズ A5判/ページ数 485p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784000916073
  • NDC分類 991
  • Cコード C0398

出版社内容情報

ギリシア悲劇は詩形式の文芸である.清朗の春,新作が上演された.余りにも人間的な,余りにも現代的なギリシア古典文芸の精華に新たな息吹を与えることを願い,全篇を新訳,脚注・解説を付し,夢を託す陶器の破片のように凛と美しい「断片」をも集成して刊行する.ここにいるのは,他でもない,私たちなのである.

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

237
『イオーン』のみの感想。ギリシアの王クスートスの妻クレウーサと、その子イオーンの物語。イオーンはアポロンがクレウーサに産ませた隠し子であったために、クレウーサは、出産後すぐに「高岩」の岩屋に捨てる。イオーンはアポロン神殿に拾われ、やがて長じて社殿の執事として働く。そこに神託を聞くためにやってきたアテナイ王クスートスとクレウーサ。彼らが別々に託宣を聴いたために、相互に誤解が生じ、クレウーサはそれと知らずにイオーンを殺害しようとする。アポロンの意を受けた女神アテナイによって誤解が解け、イオーンはめでたく王位⇒2025/10/27

ヴェネツィア

227
『トローアデス』(トロイアの女たち)のみ。プロットはいたってわかりやすい。すなわち、ギリシアの軍勢に敗れたトロイアの悲劇を女たちを軸に描いたのがこれである。個々の運命は以下の通り。ヘカベー(トロイア王妃)はオデュッセウスの奴隷となる。カッサンドラーは永遠の乙女でいるはずであったが、アガメムノーンの妾にされる。アンドロマケー(ヘクトールの妃)は、子どもをトロイアの城壁から突き落とされ殺される。そして、その子アステュアナクス。ヘレネー(メネラーオスの妃)については、劇の中でも立場は微妙である。なにしろ、⇒2025/11/04

ヴェネツィア

136
『エーレクトラー』のみの感想。エーレクトラーはアガメムノーンの娘だが、なかなかに人気のあるキャラクターのようで、古代ギリシアでも、アイスキュロス『オレステイア』(ただし、ここでは弟のオレステイアが主人公)、ソフォクレスの『エーレクトラー』、そしてこの作品がある。近代以降もリヒャルト・シュトラウスの『エレクトラ』をはじめ、いくつもの作品が描かれている。さて、このエウリピデスのものだが、一番の特質は「母親殺し」にあるだろう。彼女の背負う悲劇は、劇の中でよりも、むしろその終幕でのこのことによるのである。⇒2025/11/06

fseigojp

22
トロアーデスのみ読了 メロス島虐殺事件がベースとのことだが、いまの世界でもこういう悲劇はおこっているだろう2017/05/15

豆大福

1
『イオーン』『トローアデス』『エーレクトラー』『タウリケーのイピゲネイア』の4編を収める。素人の感想だが、『エーレクトラー』は同題のソフォクレスの峻厳さには及ばないように思う。もっとも、登場人物の心の動きがソフォクレスに比べるとやや現代的で、読み易い。『タウリケーの〜』は『アウリスのイピゲネイア』の後日談。離ればなれになった家族の再会という主題は『イオーン』と同様だが、その後のタウリケーからの脱出がサスペンスフル。2025/10/20

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